8月24日は、香川のマルチクリエイター和田邦坊(わだくにぼう)さんの誕生日。125年前、1899年(明治32年)8月24日、香川県琴平町に生まれました。風刺画『成金栄華時代』、小説『うちの女房にゃ髭がある』、『灸まん』『名物かまど』『ひょうげ豆』など多くの香川の名産品のパッケージデザイン、「うどん本陣 山田家」の総合プロデュース、大名庭園・栗林公園にある『讃岐民芸館』の初代館長などを努めたマルチクリエイターです。

24 August is the birthday of Kagawa multi-creator Kunibo Wada, born 125 years ago on 24 August 1899 in Kotohira, Kagawa. He is a multi-creator who worked on the caricature “‘Seikin Eika Jidai'”, the novel “My Wife Has a Beard”, the package design of many Kagawa specialities such as “Kyu-man”, “Meibutsu Kamado” and “Hyoge-mame”, the overall production of “Udon Honjin Yamada-ya” and the first director of “Sanuki Folk Art Museum” in the Daimyo Garden, Ririn Park.

灸まん美術館
時間:9:00〜17:00
住所:香川県善通寺市大麻町338 [Google Maps]
休館:毎週火曜日・水曜日・年末年始 (和田邦坊画業館は、展示替え期間中は閉室)
料金: 一般500円 / 65歳以上300円 / 小中高大生無料

Kyuman Museum of Art
Hours : 9:00-17:00
Address : 338, Omamacho, Zentsuji City, Kagawa Prefecture [Google Maps]
Closed: Tuesdays, Wednesdays, Year-end and New Year holidays (Wada Kunibo Art Gallery is closed during exhibition change periods)
Fee: Adults ¥500 / Seniors over 65 ¥300 / Free for elementary, junior high, high school and university students.

和田邦坊 kunibo wada

うどん本陣 山田家灸まん名物かまどひょうげ豆など、
香川の人であれば、必ず何処かで見たことがあるロゴやパッケージのデザイン。実はこれ、ぜんぶ和田邦坊さんという漫画家の仕事です。

“Sanuki Udon Yamadaya”, “Kyuman”, “Kamado” and “Hyouge mame”. If you are residents of Kagawa prefecture, you know them looked familiar. These are all Mr. Kunibo Wada’s design work.

ぶどう餅の巴堂
【閉店】和田邦坊さんがデザイン。ぶどう餅の巴堂 高松店 – [Closed] Tomoedo, Japanese confectionery store designed by Kunibo Wada

つづらそば
【東京】和田邦坊が描いた蕎麦屋の天井画『つづらそば』 – [Tokyo] “Tsuzura Soba”, decorative ceiling painting by Kunibo Wada

鴨料理専門店『銀波亭』
郷土の画家・和田邦坊さんの絵を楽しむことが出来る鴨料理専門店『銀波亭』 GINPATEI

2021年12月撮影
西谷さん主宰の、和田邦坊ナビゲーター養成講座にて

名物かまど


へんこつや


灸まん


バリバリ バリバリ たべて けんこう


灸まん本舗


山田屋。「家」ではなくパッケージは、「屋」をつかっています。理由は謎ですが、屋島の「屋」という説も。


紙袋



へんこつや


名物「灸まん」由来


讃岐うどん『山田屋』


灸まん


かまど


白栄堂『観音寺饅頭(まんじゅう)』

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和田邦坊さんのデザインについて丁寧に説明してくれている
学芸員 西谷美紀さん。愛情が伝わってきます。

Ms. Miki Nishitani who was curator explained about Kunibo’s design in a respectful manner. I could feel her love and passion for Kunibo.

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食欲の秋、香川県にうどんを食べに来られる方も多いと思います。石の町牟礼にある「うどん本陣 山田家」の屋根をよくみるとレンガ造りの煙突がみえます。和田邦坊さんがうどん屋をプロデュースする前、ここは造り酒屋だったそうです。おそらくこれがその証拠。

山田家に行くことがあれば、ちょっと背伸びして、このレンガの煙突をチェックしてみてください。背伸びして見えてくる物語。学芸員の 西谷美紀さんに教えて頂きました。ありがとうございます!

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灸まん美術館
時間:9:00〜17:00
住所:香川県善通寺市大麻町338 [Google Maps]
休館:毎週火曜日・水曜日・年末年始 (和田邦坊画業館は、展示替え期間中は閉室)
料金: 一般500円 / 65歳以上300円 / 小中高大生無料

Kyuman Museum of Art
Hours : 9:00-17:00
Address : 338, Omamacho, Zentsuji City, Kagawa Prefecture [Google Maps]
Closed: Tuesdays, Wednesdays, Year-end and New Year holidays (Wada Kunibo Art Gallery is closed during exhibition change periods)
Fee: Adults ¥500 / Seniors over 65 ¥300 / Free for elementary, junior high, high school and university students.

美術館について|灸まん美術館

和田邦坊と灸まん
昭和23年(1948) に創業した「灸まん本舗石段や」は、⾦金刀比羅宮の参道に本店があり、お灸の形をした饅頭「灸まん」が看板商品です。名前の由来は、旅籠に泊まる旅人に据えていたお灸がモチーフになっており、琴平名物として親しまれています。
「灸まん本舗石段や」は、琴平町出⾝の画家・和田邦坊がプロデュースして誕生しました。創業時は「こんぴら堂」という屋号で飴や煎餅の製造・卸をしていましたが、新しい事業を成功させたいと考え、地元に住んでいた邦坊に協力の依頼をしました。当初、邦坊はあまり事業に関心を寄せず、峯夫からの依頼を何度も断り続けていました。しかし「本物の琴平の土産物を作りたい! 」という真摯な思いを受けて、新商品の開発からプロデュースすることになりました。邦坊は、新しい屋号や店の名前、商品開発だけでなく、パッケージ、内装など様々な商業デザインを手掛け、琴平を代表する銘菓「灸まん」を作り上げました。峯夫はそんな邦坊を人生の師と仰ぎ、晩年まで様々な活動を支えてきました。

名物『灸まん』の由来
手前どもは昔 代々 麻田屋久八という旅宿でございました。その頃のこんぴら(琴平)の宿屋は石段上の並びにあったもので、他人さまには麻田屋ですが、私どもは石段屋のおじいさんとこと斯様に申し慣れていたのでございます。天領地のこんぴらには他国から学者、画家、やくざとそれは、それは、いろいろな人種が出入りしたものでございます。天保何年のことでしたか、江戸から小金井小次郎という親分が、私どもへ泊りまして、これが、また苦味走った鄙には稀れな好い男ッ振りでございまして、
『おい、女中さんよ。ここには、こんぴら灸てえのがあるそうぢゃねえか。』あ、申し遅れましたが旅の疲れを癒す脚灸で、私ども婆ァがお客さまへのサービスで一点灸をすえて差上げていたのが、ひどく、よく効くので、方々評判になっていたのでござります。何しろ、相手がいい男なもので、女中共が奪い合いで果ては、ぢゃんけんで決めたということでございますから、男前には生まれたいものでござります。女中が特別柔いのをすえたのでしょうか、
『こいつは甘めえお灸だわぁー。』
と親分が申したそうで、小金井小次郎が甘いお灸だといったのが始まりで、よく効く甘いお灸の麻田屋の金比羅灸というので名物になり、家運益々繁盛致したということでございます。
私で丁度七代目、時勢でございますな。もうお灸ではあるまいと、折角祖先の創めた甘い灸というのをとりまして、『灸まん』。これで旅の疲れを癒して貰おうと存じ創めたのが、石段屋の灸まん、卵解きの饅頭でござります。どうぞ、よろしゅうお引立てのほど御願いいたします。