高知県いの町、吉野川の上流流域にある支流の中ノ川川(なかのかわがわ)にある中ノ川第2堰堤(えんてい)。中ノ川川は、人気の渓流釣りスポットでもあり、その環境を保全するために魚道を設置し、魚がダムに阻まれることなく遡上・降下することができる構造がつくられています。ここで用いられている魚道の構造は「アイスハーバー型らせん式魚道」と呼ばれる珍しい構造を採用しています。

Nakanogawa River No. 2 Weir (Entei) is located on the Nakanogawa River, a tributary of the Yoshino River in the upper basin of the Yoshino River in Ino Town, Kochi Prefecture. The Nakanogawa River is a popular mountain stream fishing spot, and in order to preserve its environment, a fish passage was installed to create a structure that allows fish to ascend and descend without being blocked by a dam. The fish passage structure used here is an unusual structure called an “ice harbor type spiral fish passage.

中の川第2堰堤 ツインループ魚道
住所:高知県吾川郡いの町中ノ川 [Google Map]

Nakanogawa No.2 Weir Twin Loop Fish Passage
Address: Nakanogawa river, Ino-cho, Agawa-gun, Kochi [Google Map]

2022年7月18日


らせん状の魚道


左側に魚道がみえます。


エメラルドグリーン

中の川第2堰堤 ツインループ魚道
住所:高知県吾川郡いの町中ノ川 [Google Map]

Nakanogawa No.2 Weir Twin Loop Fish Passage
Address: Nakanogawa river, Ino-cho, Agawa-gun, Kochi [Google Map]

魚を守る道、アイスハーバー型らせん魚道

季節の移り変わりとともに、多くの魚が川をさかのぼります。あるものは産卵のために、またあるものは生活の場を求めて。種が生き延びるための遡上の旅です。
国土交通省は魚類の自然繁殖や保護を目的として魚道による魚にやさしい川づくりに取り組みます。

国土交通省 四国地方整備局 四国山地砂防事務所
2001年(平成13年)7月完成

国土交通省 四国地方整備局 四国山地砂防事務所- 中ノ川第2堰堤

中ノ川第2堰堤は、高知・愛媛県境にほど近い吉野川最上流域の支川中ノ川川に位置し、高さ14.5mの本堤と高さ13.0mの副堤で構成されています。副提には、土砂とともに流出する流木をためる為の鉄製の流木止めが設置されているのが特徴です。中ノ川川は絶好の渓流釣りポイントとして知られており、このような渓流環境を保全する為に、「魚道」(ぎょどう)と呼ばれる魚の道を設置し、魚が遡上・降下できる構造としています。特に、この魚道は「アイスハーバー型らせん式魚道」と呼ばれる珍しい形式で、この堰堤の見所となっています。

高さ:14.5m
長さ:53.0m
体積:4,597㎥
貯砂量:29,600㎥
着工年月:1997年(平成9年)3月
完成年月:2001年(平成13年)7月

魚道 – Wikipedia

魚道内を自然流下で流す形式には大別してプール式、ストリーム式がある。

前者は魚道内を多数の比較的大規模な隔壁で仕切って流速を抑える形式であり、隔壁の間には低流速の湛水域(プール)が出来る。後者はプール式よりも小規模な障害物で流れを抑える形式であり、プール式のような湛水域は生じない。しかし、障害物の大きさによってはプール式、ストリーム式の中間的な流れになる場合もあり、また、同じ魚道でも水深の増減によってプール式からストリーム式の流れに変わる場合もある。このような流れの変化を積極的に活用したものとしてハイブリッド式と呼ばれるものもある。一方、エレベータ、フィッシュポンプ、閘門などの機械力によって魚を上流に引き上げる魚道形式もあり、これらは総括してオペレーション式と呼ばれる。 また、自然石等を用いて自然河川のように魚道を構築したものもあり、これらは近自然型もしくは多自然型魚道と呼ばれる。前者はより自然に近づけた魚道という意味合いがあり、後者は魚道内に自然的要素を増やすという意味合いがある。これらの形式も自然流下を基本とするので、魚道内の流れはプール式、ストリーム式などと同様になる。

突出型魚道
「突出型魚道」の基本として共通した構造は、コンクリートの三面張り水路の中に一定間隔で仕切壁としてプール壁が設けられた構造となっている。水路内に設けるプール壁の各種形状により階段式、アイスハーバー式、バーチカルスロット式、潜孔式、粗石付き斜路式、デニール式などの魚道方式の名称がある。

プール式魚道
水路の中に多数の仕切壁(隔壁)を連ね、その間に低流速の湛水域(プール)を設けた魚道をプール式魚道と言う。この魚道では、隔壁により水路内の流速を抑えられ、隔壁間の低流速域で魚が休息出来る。隔壁部で水をどう流すかで、越流式、バーチカルスロット式、潜孔式に区分される。越流式は隔壁上から水を越流させる方式であり、バーチカルスロット式は隔壁に空けた縦溝から水を流す方式である。一方、潜孔式は隔壁下部に空けた穴から水を流下させる方式である。

越流式には階段式、アイスハーバー式等がある。前者は古くから用いられている形式で隔壁上に段差を付けたものが多い。後者は隔壁の一部を高くして非越流としたもので、その両脇または片脇で水が越流するようにしたものである。非越流壁の後ろを安全な休息場として確保し、乱流を抑えることを狙っている。階段式、アイスハーバー式いずれの魚道でも洪水時にプール内に溜まる土砂、石レキを排除するため、隔壁下端に潜孔を設ける場合が多い。その際、アイスハーバー式では、流れの安定ともう一つの副次的な遡上経路にすることをねらって大きめの潜孔にする。

アイスハーバー型らせん魚道の流況に関する数値シミュレーション Numerical Simulation of the Water Flow in Ice-Harbor Type Spiral Fishways – PDF