先日、2018年7月7日に亡くなられた彫刻家の流政之(ながれ・まさゆき)さんのつながりで、香川県高松市の庵治・牟礼には、イサムノグチさんや建築家であり家具デザイナーのジョージ・ナカシマさんなど世界的なものづくりの拠点が集結しています。
ジョージ ナカシマ記念館 (ジョージ ナカシマきねんかん)は香川県高松市牟礼町大町にある記念館。家具デザイナー・ジョージ・ナカシマの生き方や、ものづくりに対する考え方、哲学を、作品を通じて公開する目的で開設された。開館は2008年(平成20年)。ジョージ ナカシマは日系の家具デザイナーで20世紀を代表する家具デザイナーの一人。

ジョージナカシマ記念館
住所:香川県高松市牟礼町大町1132-1 [Google Map]
時間:10:00~17:00(入場は16:30まで)
休館:日曜、祝祭日、年末年始、夏季休暇
料金:一般¥500 / 小中学生¥200
電話:087-870-1020

GEORGE NAKASHIMA MEMORIAL GALLERY
Address : 1132-1 Omachi Mure town, Takamatsu city, Kagawa pref., Japan [Google Map]
Time : 10:00-17:00
Closed : Sunday / Holiday / Year-end and New Year season / Summer Holiday
Fee : 500yen / elementary and junior high school students 200yen
Tel : 087-870-1020


麻の葉模様のテーブルランプ。ナカシマさんは、香川県で麻の葉模様に出会い、その後、気にいいってよく使われています。


ニューチェア
CN 104 NEW CHAIR


ストレートバックチェア
CN121 STRAIGHT BACKED CHAIR


人の体に沿った三次曲面が美しい


スピンドル


真空

CONOID CHAIR (1959-)
Design by George Nakashima
Manufacturing by Sakura Seisakusho Co. Ltd.
1959年頃発案されたジョージナカシマのコノイドチェア。

ジョージナカシマの家具を作っているのはアメリカ・ペンシルベニア州にある娘のミラさんの工房と、香川県高松市にある桜製作所のみである。

この二本足で立つ椅子は、あまりにも画期的な構造だったため発売当初、他の家具デザイナーから不安定だと批判を受けたが、実際には破損率はどの家具よりも低かったという。片持ち梁(Cantilever)で座面を支えているシンプルな構造は、日本の木工技術がルーツとなっている。

戦時中に日系人であるジョージナカシマは家族とともにアイダホの強制収容所に抑留されてしまう。しかし、そこで出会った大工から日本の木工技術を学び、その後、コノイドスタジオという工房を設計した時にこの椅子を生み出した。日本の木工技術に裏付けされた技術がこの形を生み出したのである。

1964年に来日した際、先日亡くなられた世界的彫刻家・流政之の紹介で香川県高松市の桜製作所を訪れたジョージナカシマは、讃岐民具連の活動に共鳴し、参加。その後、1968年以降にミングレンシリーズを発表する。讃岐民具連とは、日常生活において受け継がれてきた民具を新しい形で洗練させていこうとする工芸運動である。


流政之さんのアトリエ

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ジョージナカシマ記念館 | 桜製作所

ジョージ ナカシマ記念館は、日系アメリカ人家具デザイナー・ジョージ ナカシマの生き方や、ものづくりに対する考え方、その哲学を、作品を通してたくさんの人に知ってもらいたいとの思いから生まれました。

1964年以来、ジョージ ナカシマが世界で唯一その技術を認め、ともに家具製作をしてきた桜製作所が創業60周年を記念して設立。1930年代、レイモンド事務所で建築家として勤めていた時代に設計した軽井沢の聖パウロ教会の椅子、1964年に製作の第一歩としてアメリカの工房から送られてきたサンプルをはじめ、1968年第1回小田急ハルクの展覧会の出品作など、日本とアメリカ双方で製作された約60点の作品を所蔵し、ナカシマの生い立ちをたどる貴重な写真や手紙、ドローイングとともに展示しています。

アメリカ、ニューホープの工房以外では、ジョージ ナカシマの作品を鑑賞できる場所として、世界で無二のところと言えます。

「木」と「自然」と「家族」を心から愛した人、ジョージ ナカシマ

ナカシマさんの写真を整理していると、あらためてそう強く感じました。

ナカシマさんは1964年、彫刻家 流政之先生のご紹介で初めて高松に来られました。
高松空港に着いたYS-11のタラップを降りてきたナカシマさんと握手をした時から、長いおつきあいが始まったのですが、 その時は、こんなにも私達の人生と会社に大きな影響を与える人だとは、思ってもみませんでした。

「木から始めること」「木を知ること」「木のこころを読むこと」「木と対話すること」…
今も私達が常に心がけ、大事にしていることを教えてくれたのは、ナカシマさんでした。

自然の中で、人よりはるかに長く生きてきた大木。
「その長い年月を思い、木を活かす次の働き場所を見つけてあげることが大切です。」
家具を作る時、木と対話しながらナカシマさんはいつも心がけていました。
ニューホープの工房近くに、枝を大きく広げた古い大木があります。
仕事に疲れたり悩んだりした時は、その木の近くで長い時間何もせず、静かに木を見つめていたそうです。

この記念館が、ジョージ ナカシマさんの木と家具に対する深い思いと愛情を、 どの程度皆様にお伝えすることができるのか、不安もありますが、 時間が許す限りゆっくりご覧になってください。
そして、少しでも「木の素晴らしさ」「家具の美しさ」を感じていただければ、ナカシマさんもきっと喜んでくれると思います。

最後になりますが、記念館設立に様々なご協力をくださいました、ミラ&ジョン、ケビン ナカシマに心より感謝申しあげます。

ジョージ・ナカシマ記念館 初代館長 永見眞一