今夜(10/29 22:00〜)放送です!高知県を代表する世界的デザイナー、梅原真さんの特集がテレビ東京のカンブリア宮殿であります。四国食べる通信​10月号でお届けした栗や紅茶など高知県四万十町の美味しいものをいっぱい扱われている四万十ドラマさんや、誌面で紹介した栗の剪定師さんも登場します(かも)。お見逃しなく!

番組:カンブリア宮殿:テレビ東京
日程:2015年10月29日(木)
時間:22:00〜22:45

梅原 真さん
田舎の埋もれた宝を“デザイン”の力で輝かせる男!梅原デザイン事務所梅原 真(うめばら まこと)
田舎に根差し、田舎にこだわり、田舎の埋もれた宝に光を当て続ける高知発のデザイナーがいる。それが梅原デザイン・梅原真だ。相手にするのは基本的に田舎の1次産業の人々や企業のみ。地方の商品に、ぴったりのパッケージやキャッチフレーズをつけるだけでなく、商品そのもののプロデュースも手掛ける。梅原が手掛けるものは、消費者の心をつかみ、次々とヒット。「何もない」田舎の足元から宝を見つけ、市場を生み出す・・・。それが梅原の魅力だ。「都会なんか見るな。足元のいいものを見つけろ」と叫ぶ、異色デザイナーの生きざまに迫る。

一次産業×デザイン=風景

プロフェッショナル 仕事の流儀NHK

宝は、すぐ足もとにある
かつては見向きもされなかった山あいの村のゆず。廃業する船が相次いでいた土佐のカツオ一本釣り漁。厳しい現実と向き合う一次産業の現場から、次々とヒット商品を生み出し、再生させるすご腕が高知県にいる。
梅原真(62歳)。商品のパッケージデザインからキャッチコピー作り、さらには商品企画まで手がけ、「売れないモノを売る」異色のデザイナーだ。引き受ける仕事は、農林漁業と地方に関するものだけで、大企業からの依頼はすべて断ってきた。生産者が本気で作った“いいもの”であれば、必ず売れると言い切り、背中を押す。そして、デザインの力で市場を切り開く。
去年秋、梅原は、地元・高知の特別な卵のパッケージデザインに挑んでいた。コストがかかるため、1個100円以上で売らなければ経営が成り立たず、ほとんど売れていない。卵に人生を懸けた生産者の思いに応えることができるか-。高いハードルに挑む気骨のデザイナーに密着する。

Design note : 梅原真 足元にある宝物へのまなざし

梅原真さんが講演に来られました。
あまり、ご存知ない方もおられるかと思います。
梅原さんは高知のデザイナーで、地方の疲弊している一次産業を
次々とデザインの力でよみがえらせているすごい人であります。

最初の商品は 「一本釣りの藁で焼いたカツオ」だったのですが、
一本釣りは効率が悪く、外国の船が巻網で一網打尽にするのに対抗できず、
魚の値段も漁師が決める事ができず、明神丸は潰れそうになっていたそうです。
それを、藁で焼いたカツオ二本と、たれ二個、高知のニンニク丸ごと、ショウガ丸ごとをセットにし、
「漁師が釣って漁師が焼いた」とコピーを考え、真っ赤なパッケージもデザインして、
5500円で売った。
これが、8年で20億を売り上げる商品になった。
最初は、焼く場所もないから軒先でカツオを焼いていたのが、
工場を立ち上げ、水産会社を設立と大躍進を遂げたそうです。
そんな梅原さんが手掛けたデザインです。

つづく

新聞紙×折り紙という新しい形のエコバッグ、『四万十川新聞バッグの作り方』を四万十川から世界に向けて発信中! | greenz

市場で品物を新聞紙でくるむのはよく見かける光景ですが、「四万十川新聞バッグ」はちゃんと取っ手のついたお洒落な手提げバッグ。新聞紙でできているとはいえ、しっかりと強度があり使い勝手も申し分なし!

なんとこの折り方を発案したのは、四万十川流域に住む地元のおばちゃんなのだとか。海外からも注目を集めるこのエコバッグは、地元の企業、主婦、デザイナーがタッグを組んで開発したもの。あなたもその「作り方」を手に入れて自分オリジナルの新聞バッグをつくってみませんか?

<地元のおばちゃんが折り方を考案!>
もともとこの新聞バッグはグラフィックデザイナー、梅原真さんの発案によるものでした。梅原さんは長年高知でデザインの仕事に携わり、「一次産業×デザイン」という新しい付加価値で多くの商品やプロジェクトを成功に導いてきました。なかでも高知県黒潮町の砂浜で行ったTシャツをひらひらさせるアートイベント「砂浜美術館」は有名で、ご存知の方も多いでしょう。

この梅原真さんが著書『ニッポンの風景をつくりなおせ』の中で、新聞バッグを思いついたきっかけについてこんな風に語っています。

四万十川流域から依頼される商品のパッケージデザインは、全て環境に配慮したエコ素材を使うわけにはいかず、どうしてもペットボトルやフィルムを使用することになる。気になっていたせいかある日、そのバランスをとるため「流域で販売される産物は全て古新聞紙で包もう」というアイデアが浮かんだ。(『ニッポンの風景をつくりなおせ』より)

梅原真 | NHK プロフェッショナル 仕事の流儀

宝は、すぐ足元にある
農林漁業と地方に関する仕事ばかりを引き受け、次々とヒット商品を生み出す梅原。そのデザインの第一歩は、そのモノの本当の価値に目を向け、可能性を見いだすことから始まる。
生産者や地方の人々は、「頑張っても頑張っても、売れない」と自らの作るモノに自信を失っていることも少なくない。だが梅原は、「ないものねだりをせず、足もとに眠っている地域の“宝”に目を向けることが、衰退する一次産業や地方の再生にもつながる」と考えている。

熱を持った人の、伴走者になる
全国各地から仕事の依頼が殺到する梅原だが、いくら金を積まれても動かない。仕事を引き受けるにあたって最も大事にするのは、依頼主の「本気度」、そして「志」だ。そうした依頼主の発するエネルギーが梅原を突き動かし、その熱意に応えようとする中から、梅原のデザインが生まれる。
生産者が本気で作った“いいもの”であれば、必ず売れると言い切り、背中を押す。そして、デザインの力で市場を切り開く。

日本の”風景”を残したい
梅原が仕事をする上で常に念頭に置いているのは、自らの仕事が、「大切な風景を残す」ことにつながるかどうかだ。
梅原の言う「風景」とは、単に美しい景色を指しているのではない。いいものを作ろうと額に汗して働く人々の姿と、それが醸し出す現場の空気や景観。そうした人々の営みが映し出された“美”や“豊かさ”を、「風景」と呼んでいる。今は、売れないものや非効率なものは価値がないとされ、失われていく時代。そこにデザインを掛け合わせて付加価値を付け、売れるようにすることによって、その営みを存続させる。それが梅原を貫く信念だ。
「いい風景とは、志そのもの。俺はデザインの力で、それを守りたい。」

プロフェッショナルとは、
あらゆる場面に対する空想を、現実にする人のこと

デザインで、コミュニケーションを生み出す
梅原はよく「コミュニケーション」という言葉を口にする。売れない商品というのは、消費者とのパイプがうまくつながっていない状態。そのパイプを作り出し、細いパイプを太くしていけば、売れるようになる。いわば、消費者との間に「コミュニケーションを生み出す」こと、それが自分のやるべき仕事だととらえている。
どうすれば商品が消費者の目に留まり、手に取られ、カゴに入れられるか。単にパッケージだけをデザインしているのではなく、コミュニケーションを生み出す方法を常にトータルで考えている。こうした方法論やデザインの手法は、すべて独学で身に付けてきた。

マイナスを、プラスに変える
梅原が手がける一次産業や地方の仕事には、特別な難しさがある。規模が小さくて効率が悪い、知名度がない、販路がない、広告を打つ金もないなど、商品を売るには不利な条件ばかりだ。だが梅原は、そうしたマイナス条件を逆手に取って、プラスに変えていく。
例えば今、梅原が力を入れているのが、地元高知の森林の活性化。高知県の森林率は84%と全国一で、経済的にはマイナス材料と見なされがちだ。だが梅原は、その森林率の高さをむしろ誇り、「84プロジェクト」と銘打って、森林まるごとブランド化に挑んでいる。

梅原真 | プロフェッショナル 仕事の流儀 | TVでた蔵

梅原真さんは年の半分は飛び回っていた。この日訪ねたのは高知の梨農園。特産の梨の売り上げを増やしたいと相談を受けていた。一見る強面だが話好きの梅原さんは、雑談しながらアイディアを練るのがいつものスタイルだった。
高知県香美市に梅原さんの自宅兼事務所があった。依頼主の多くは潤沢な予算などない小さな組織で、梅原さんはキャッチコピー作りやイラストなどを全て自分で行っていた。きょう事務所に持ち込まれた四万十川の栗は「地栗」というネーミングで味の良さを全面に出し、スイーツを企画して1000万円以上を売り上げるようになった。梅原さんは「宝はすぐ足元にある」と話した。

ニッポンの風景をつくりなおせ―一次産業×デザイン=風景
梅原 真
羽鳥書店
土佐の一本釣りカツオ漁船の風景を守った「漁師が釣って漁師が焼いた」藁焼きたたき、地域の個性を逆手にとった「島じゃ常識 さざえカレー」、箱モノ行政バブル時代にTシャツを砂浜にひらひらさせた「砂浜美術館」、森林率84%の高知から発信する84(はちよん)プロジェクト………一次産業にデザインをかけ合わせて「あたらしい価値」をつくりつづける、グラフィックデザイナー梅原真が、デザイン誕生の現場を自ら書き下ろし、依頼人も写真付きで解説。