【香川 点灯130年】日本に3つしかない無塗装石造りの灯台『男木島灯台』 – [Kagawa 130 Years of Lighting] The stone lighthouse at Ogi island

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香川県高松市の男木島灯台が、国の重要文化財(建造物)に指定されることになりました。1895(明治28)年に日本人技師・山本哉三郎によって設計された灯台で、外壁には地元・庵治(あじ)町や牟礼(むれ)町で採れる庵治石が使用されています。無塗装の花崗岩で築かれた外観が特徴で、全国でも無塗装の灯台は角島(つのしま)灯台・六連島(むつれじま)灯台とあわせて3基しかありません。備讃瀬戸航路の要所に位置し、近代海上交通の発展を支えた歴史的な価値が高く評価されました。今回の指定では、灯台本体に加えて旧退息所や旧倉庫、表門、塀、石垣も含まれています。庵治石を用いた優れた施工技術や、風波に耐えながら海景と調和する美しい姿も高く評価されています。男木島灯台は1987年に無人化され、現在は資料館として一般公開されています。

The Ogijima island Lighthouse in Takamatsu City, Kagawa Prefecture, has been designated a National Important Cultural Property (Structure). Designed in 1895 (Meiji 28) by Japanese engineer Yamamoto Yasaburō, its exterior walls feature Aji stone quarried locally in Aji Town and Mure Town. Its unpainted granite exterior is distinctive; only three such unpainted lighthouses exist nationwide, alongside the Tsunoshima Lighthouse and the Rokurenjima Lighthouse. Its location at a key point on the Bisan Seto Sea route and its significant historical role in supporting the development of modern maritime transport were highly valued. This designation encompasses not only the lighthouse structure itself but also the former retirement quarters, old warehouse, main gate, walls, and stone foundations. The outstanding construction techniques employing Aji stone, along with its beautiful form harmonising with the seascape while withstanding wind and waves, are also highly praised. Ogijima Lighthouse was decommissioned in 1987 and is now open to the public as a museum.

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12月10日は、男木島灯台完成の日。128年前の1895年(明治28年)12月10日に、男木島の北側に瀬戸内海航路を行き交う多くの船乗りにとって大切な灯台が完成し明かりが灯りました。庵治石でつくられた男木島灯台は、日本に3つしかない、無塗装の石造りの灯台のひとつです。

10 December is Ogijima Lighthouse Completion Day: 128 years ago, on 10 December 1895, a lighthouse was completed and lit on the north side of Ogijima island, an important lighthouse for many sailors on the Seto Inland Sea route. The Ogijima Lighthouse, made of Aji stone, is one of only three lighthouses in Japan built of unpainted stone.

男木島灯台
住所:香川県高松市男木町 [GoogleMap]
設計:山本哉三郎
建設:1895(明治28)年
石材:庵治石(花崗岩)
指定:歴史的文化財的価値が高いAランクの保存灯台、日本の灯台50選、国指定有形文化財(予定)

Ogijima Lighthouse
Address: Ogichō, Takamatsu City, Kagawa Prefecture [GoogleMap]
Designed by: Yamamoto Yasaburō
Constructed: 1895 (Meiji 28)
Stone: Aji stone (granite)
Designation: Grade A preserved lighthouse of high historical and cultural value, one of Japan’s 50 Selected Lighthouses, scheduled for designation as a National Tangible Cultural Property

2021年9月23日

2021年10月2日

2020年7月30日


庵治石


石の階段


灯台の付近は白い砂浜のキャンプ場になっています。
海水浴というと女木島のほうが有名なようですが、こちらのほうがすいてておすすめ。


5月頃に島を散歩すると桐の花があちこちにみられます。
この灯台があるあたりの海は、瀬戸内海の銀座と呼ばれていて、
船舶の往来がとても多いのも見所で、明石海峡に次いで全国第2位の交通量です。


島の東西にある四角い枠囲いは牡蠣か海苔の養殖いかだ。

香川県高松の港からフェリーで40分のところにある小さな島 男木島の北側には、日本には3つしかない無塗装の石造りの灯台があります。1895(明治28)年に点灯開始してからおよそ120年間、多くの船を見守ってきた灯台の内部が公開されたのでいってきました。歴史的文化財的価値が高いAランクの保存灯台で日本の灯台50選のひとつ。

2013年3月3日(日)撮影

灯塔内部のらせん階段も御影石でできており、その加工技術や、壁板は木目仕塗り(手書きによる木目模様)など当時の職人の技術の高さを見ることができます。

男木島灯台は、歴史的価値の高いAランクの保存灯台で日本の灯台50選にも選ばれています。塗装していない灯台は全国でも珍しく、男木島灯台と山口県の角島灯台の2カ所だけです。そんな、珍しい男木島灯台の内部が6年ぶりに公開されます。これは灯台ファン必見ですね。
灯台にいく途中の道は水仙がとても綺麗なので散歩にオススメです。


GoogleMapでみるとこんなかんじ。石垣の集落があるのが島の南西部、灯台は北端にあります。見ての通りとても船の交通量が多く、明石海峡に次いで全国2位だです。ちなみに、男木島の西側にある四角い枠は海苔などの養殖用の筏(いかだ)です。

以前、船乗りさんにお話を聞いた所、瀬戸内海の航路を通る船乗りにとって、この男木島の灯台と北側にある豊島の灯台はとても大事な目印なのだそう。写真は、男木島からみた豊島です。白い点が豊島の南側にある灯台です。明治28年から瀬戸内海を航行する船を照らし続けた男木島灯台。高さ約14mで、地元産の庵治石を使った御影石造り。壁面には木目模様の塗装が施され、建設当時の技術を知ることができます。

男木島灯台の概要 – PDF
灯塔は御影石造りで、地元産御影石(庵治石)を使用しています。
塗装を施していない地肌のままの灯台は全国でも珍しく、現在、男木島灯台と角島灯台(山口県)の 2 カ所だけです。
灯塔内部のらせん階段も御影石で、表裏ともに丁寧に加工され、壁板は木目仕塗り(手書きによる木目模様)が施されるなど、当時の職人の技術の高さが伺えます。

点灯年月日:明治28年(1895年)12月10日
所在地 :香川県高松市男木島
塗色及び構造:塔形(石造)
灯質:単閃白光 毎10秒に1閃光
光度:10万カンデラ
光達距離:12.5海里(約23km)
構造物の高さ:14.17m(水面から灯火までの高さ15.7m)

 

男木島灯台 – Wikipedia

男木島灯台(おぎしまとうだい)は香川県高松市の直島諸島に属する男木島北端トウガ鼻に立つ石造の灯台。日清戦争後に瀬戸内海海上交通が増加したことに対応し、「灯台の父」と呼ばれるブラントン離日後の1895年、日本人独力で備讃瀬戸東航路の東端にあたる位置に建設された。灯塔は総御影石造り。
この灯台は、歴史的文化財的価値が高いAランクの保存灯台で日本の灯台50選にも選ばれている。周辺は瀬戸内海国立公園に指定され、灯台からは明石海峡に次いで全国第2位の交通量の船舶を望むことができる。

イベントレポート

写真レポート

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男木島の周遊路を南の港から西まわりにから歩き、北の灯台を目指します。
今日は天気もよく、お弁当をもった家族連れもたくさんみられました。
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獣害を防ぐためのネット。島のおじいちゃん曰く、男木島内には50頭近くのイノシシがいるのだそう。

男木島灯台 文化遺産オンライン

香川県
明治/1895
石造3階建、建築面積26㎡
1基
香川県高松市男木町字洲鼻1062-1
登録年月日:20211014
第六管区海上保安本部
登録有形文化財(建造物)

高松港の北に浮かぶ男木島の北端、備讃瀬戸を望む海岸に建つ。灯台は高さ14メートルの円筒形で長方形平面の附属舎とともに庵治石の石造とし、石目地を生かした無塗装とする。内装木部には木目塗を施す。瀬戸内の難所を護る邦人技術者による近代灯台である。

映画『喜びも悲しみも幾年月』の名舞台高松海上保安部

本州・岡山県と四国・香川県に挟まれた海域は、「備讃瀬戸」と呼ばれています。
 「備讃瀬戸」は、本州と四国を南北に、関西と九州を東西に結ぶ海上交通の大動脈であり、 まさに「海の銀座」と言えます。
  男木島の北側には、「備讃瀬戸東航路」という船の通り道があり、 1日あたりこの付近を通過する船はおおよそ710隻で、明石海峡に次いで全国第2位の交通量 を誇っています。 

左の写真は、男木島灯台沖を通過する自動車運搬船です。
 なお、この付近では、船体の長さが280mを超える30万トン級の巨大タンカーも通過します。
 男木島は、都会と違って静かな環境であり、ゆっくりとした「時(とき)」が流れているような感覚を持つことができますが、その一方で付近の海上は日本有数の繁華街であり、異質の空間が交錯(こうさく)する興味深い不思議な場所と言えるでしょう。

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2 Comments

  1. 渋いな~ RT @yousakana 日本に2つしかない石造りの男木島灯台。 http://bit.ly/aPkrvj

  2. RT @pistonic 渋いな~ RT @yousakana 日本に2つしかない石造りの男木島灯台。 http://bit.ly/aPkrvj

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