この古墳は、屋島の北端長崎の鼻の瀬戸内海が見渡せる標高50mの丘陵にあります。1996〜1998(平成8〜10)年度に実施した確認調査の結果、5世紀のはじめにつくられた全長約45mの前方後円墳で、前方部を西に後円部を東側につくられていることがわかりました。
古墳の墳丘は三段に作られており、格段の斜面には多くの石を作った葺石(ふきいし)が葺かれ、後円部の竪穴式石槨(たてあなしきせっかく)からは熊本県菊池川流域で作られた阿蘇溶結凝灰岩製の舟形石棺が確認されました。これと同じ材料でつくられた舟形石棺は、香川県西武の観音寺市で5世紀中頃のものが二例確認されていますが、本古墳は石棺の形態からこれよりも古い5世紀初めのものであることが判明しました。
古墳の場所が屋島の先端につくられていることや、石棺製作地がこの地から遠く離れた九州地方であることから、古代瀬戸内海の海上交通に関係した人物の墓であると考えられます。(高松市教育委員会)

長崎の鼻古墳跡
住所:香川県高松市屋島西町 [GoogleMap]

Nagasaki no Hana Ancient Tomb
Address : Nishimachi, Yashima, Takamatsu city, Kagawa pref., Japan [GoogleMap]


香川県高松市のシンボル、屋島(やしま)の突先。長崎の鼻。


屋島と言えばタヌキ。長崎の鼻に行く途中の道を山側に入ります。


ウバメガシの森



前方後円墳


鯨大明神。


鳥の声が響き渡ります。