香川県善通寺市のキウイ農家さんの撮影取材にいってきました。四国食べる通信、12月号の入稿間際ですが、次号、来年2016年2月号の取材がはじまっています。農協の飛び出して3日間朝から晩までキウイの木を眺めた時に枝の伸び方の違いに気がつき、高糖度のキウイを実現。断られ続けても通い続けるペプシ営業時代に培ったという天秤棒精神。糖度17度、1個1000円で売れるキウイが生まれるまでの物語をお楽しみ!

香川県善通寺市で、高品質キウイに人生を賭ける農家があります。キウイバードコーポレーション代表・島田満沖さん。栽培歴29年、日本最大級の130アールを誇るキウイ専業農家です。島田さんが目指したのは「1個1000円のキウイ」。農協の均一な評価基準に疑問を抱き、飛び出したことが転機でした。冷蔵庫も販路もないゼロからの再出発。それでも“どこにも負けない甘さ”を追求し、畑で木を3日間眺め続けた末に「糖度の高い枝」を発見。ここから高品質キウイづくりが大きく進化します。雨の日ごとに三越へ通い、34回目で店頭スペースを獲得。1000円キウイが売れた瞬間から、評判は全国へ。さらに銀座千疋屋にも3年通い続け、ついに取引が実現。香川のキウイは全国の名店へ広がりました。

In Zentsūji City, Kagawa Prefecture, there is a farmer who has staked his life on high-quality kiwis. Mr Mitsuo Shimada, representative of Kiwi Bird Corporation. With 29 years of cultivation experience, he is a dedicated kiwi farmer boasting one of Japan’s largest plots at 130 ares. Mr Shimada aimed for a ‘¥1,000 kiwi’. Questioning the agricultural cooperative’s uniform evaluation standards, his departure proved a turning point. Starting afresh from zero, without refrigeration or sales channels, he pursued ‘unrivalled sweetness’. After three days of continuous observation in the field, he discovered a ‘high-sugar branch’. This marked a major evolution in his pursuit of premium kiwis. He visited Mitsukoshi department store on every rainy day, securing shelf space on his 34th attempt. The moment his ¥1,000 kiwis sold, his reputation spread nationwide. He then persisted for three years at Ginza Senbikiya, finally securing a deal. Kagawa’s kiwis now grace the shelves of prestigious stores across Japan.

2015/11/29 撮影


枝の伸び方

キウイバードコーポレーション・島田満沖さん

キウイバードコーポレーション代表の島田満沖さんは、「生産では手を抜かず、営業では嘘をつかない」という信念を貫き、35年以上キウイ栽培に向き合ってきた職人肌の農家です。若い頃に家業を継ぐために農業へ戻り、南米産フルーツ「フェイジョア」での挑戦に失敗しながらも、キウイとの出会いをきっかけに再び大きな挑戦を始めました。


島田さんは、糖度の高い実をつける枝の特徴を独自に見抜くなど、徹底した観察と技術で高品質のキウイを生み出してきました。また、JA脱退後は販路ゼロからの営業に挑み、高級果物店へ独自ルートを確立するまで努力を続けました。百貨店に34回通って取り扱いを勝ち取った経験や、1個1,000円のキウイが初めて売れた日の感動は、島田さんの粘り強さを象徴しています。

現在では国内有数のキウイ生産者として知られ、後進の育成にも力を注いでいます。島田さんの真っ直ぐな情熱と挑戦の姿勢は、キウイ産地・香川を支える原動力となり続けています。

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香川県善通寺市のキウイ農家さんにやってきました。秋に収穫を終えこれからは追熟してみなさんの食卓に並びます。冬の間に行うこの剪定作業によって美味しいキウイが収穫できるかとても重要な作業なのだそうです。大阪から移住しキウイ農家として弟子入りし、新規就農した山田唯可さんと深井稔さんのお話をじっくりうかがいました。

高校の同級生である山田唯可さんと深井稔さんは、30歳を前に将来に悩む中で「農業は面白そう」と感じ、果樹農家を目指して情報収集を始めました。就農セミナーで香川のキウイ農家・島田満沖さんと出会い、「キウイも平面果樹」という言葉に惹かれ、島田農園を訪れてキウイ棚を見た瞬間に就農を決意しました。2009年には香川県初の地域おこし協力隊として善通寺市へ移住し、島田さんのもとで3年間、袋かけなど丁寧なキウイ栽培を基礎から学びました。二人は“運命共同体”として支え合いながら独立を準備し、「島田イズムを受け継ぐ」ことを目標に、今後は後進を育てる立場を目指しています。二人は島田一門を継ぐ本格キウイ農家として歩み始めています。

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一言で剪定といってもツルの伸び方や巻き方、栄養成長と生殖成長を見極めながら樹の状態を読む必要があります。「樹の声を聞くんだ」と師匠の島田満沖さんの言葉を胸に、大阪から新規就農でこの地に移住してきた山田唯可さんと深井稔さんは、毎日キウイの樹と向き合っています。

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さぬきキウイっこ。日本の温暖な地域に自生する、暑さや風に強いシマサルナシと、食味のよいキウイフルーツを交配して育成した一口サイズのキウイ。一口ゼリーのように簡単に食べられます。

世界最小級のキウイフルーツ!!
日本の温暖な地域に自生する、暑さや風に強いシマサルナシと、食味のよいキウイフルーツを交配して育成した一ロサイズのキウイフルーツです。 香川県と国立大学法人香川大学が、病気に強く食味のよい品種を開発し、 平成26年に品種登録されました。正式な品種名は「香川UPキ – 1号~5号」 までの5系統あり、キウイバードでは、「キウイのたまご®」の商品名で出荷しています。

キウイのたまごの美味しい食べ方
①爪で2cm程度軽く切り込みを入れる
②親指と人差し指で半分に割る
③大きく口を開いでくわえる
④軽く押し出しながら吸い出す
⑤口いっぱいにおいしさが広がる

2017/05/23

キウイの花

キウイバードについて – キウイのたまご|香川県善通寺発・全国へ広がる公式キウイブランド

全国でも数少ないキウイフルーツ専作農家
高品質なキウイフルーツの生産に特化した、農業生産法人「キウイバードグループ」。株式キウイバードコーポレーションを母体とし、株式会社キウイベリージャパン、有限会社さぬき果匠会、個人生産者で構成されている。一元集荷・一元出荷を基本に、独自の栽培方法と徹底した圃場 ·貯蔵·追熟管理により高品質キウイフルーツを日本のみならず海外へも出荷している。香川県善通寺市を拠点に、「キウイのたまご®」などの香川県産キウイフルーツを栽培。どこにも負けない美味しいキウイフルーツ作りに人生を捧げ、若手の新規就農者の育成にも力を注いでいる。

妥協のない美味しさへのこだわり
樹にも人にも誠実に向き合う
当農業生産法人の代表である島田満沖は、元々はびわ農家の三代目。35年前に出会った「香緑」の味わいに惚れ込み、キウイフルーツの栽培に興味を持った。びわ農家として培ってきた作物への情熱もあり、“とにかく美味しいキウイフルーツを栽培する”ことに注力。妥協のない「美味しいキウイ作り」への精神は、後進の者たちへと脈々と受け継がれながらも止まることを知らない。育まれた果実たちは今日も全国の百貨店や飲食店、そして世界で愛されている。

若手の育成をしながら
品質重視の栽培と規模拡大を継続!
島田満沖の持つキウイフルーツへの情熱に憧れ、惚れ込んだ若者は少なくない。全国から集まった若者たちは島田を師事し学び、今までに7名が新規就農者として独立することに成功。キウイフルーツの生産法人として、また一人の生産者として出来ることを日々模索し、若手育成に勤しんでいる。

キウイフルーツ専作で
味と糖度にこだわった栽培を徹底!
味と糖度にこだわった栽培がキウイバードの品質の原点。キウイを生育する土壌には化学肥料は一切使用せず、海産物由来の有機肥料のみを使用。交配は霧吹きを用いて手作業し、1年を通して必要な作業は適切な時期を選んで実施している。品質ごとの配慮も疎かにせず、大玉品種である「香緑」や「キウイのおっきいたまご」には日本では数少ない袋掛け栽培を実施。農薬の軽減を通して、安心・安全な商品品質の実現を目指している。

世界最小級のキウイフルーツ!!
日本の温暖な地域に自生する、暑さや風に強いシマサルナシと、食味のよいキウイフルーツを交配して育成した一ロサイズのキウイフルーツです。 香川県と国立大学法人香川大学が、病気に強く食味のよい品種を開発し、 平成26年に品種登録されました。正式な品種名は「香川UPキ – 1号~5号」 までの5系統あり、キウイバードでは、「キウイのたまご®」の商品名で出荷しています。

キウイのたまごの美味しい食べ方
①爪で2cm程度軽く切り込みを入れる
②親指と人差し指で半分に割る
③大きく口を開いでくわえる
④軽く押し出しながら吸い出す
⑤口いっぱいにおいしさが広がる

年収1000万円! 果物専業農家に人生を賭ける|ビジネス香川

「一個1000円のキウイを作る」。人生を賭けた。規模拡大が難しい日本の農業。付加価値がないと果物専業農家は生き残れない・・・・・・。 「(有)キウイバードコーポレーション」社長の島田満沖さん(60)は、栽培歴29年のスペシャリストで、日本で最大130アールの栽培面積を持つキウイ専業農家だ。 出荷先の農協と話が合わず、飛び出した。朝から晩まで3日間、畑で向かい合ったキウイの木がヒントをくれた。売り先は自分の足で開拓した。 味も値段も、「どこにも負けないキウイを」という島田さんの元に、みかん、ぶどう、桃農家が集った。農業に人生を賭ける2人の若者が都会から加わった。目指す年収は1000万円だ。

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