しめかざり探訪記 単行本 – 2024/11/29
森 須磨子 (著)日本各地の「しめかざり」を
てくてく訪ね歩く旅のエッセイ土地によって異なる「しめかざり」の
豊かな伝承に惹かれて歩くこと二十年。
そこには、作る人、飾る人の大切な思いがありました。
「体力も藁も無いし、作るのは今年で最後かな」
そんな言葉を聞くことが多くなった令和の時代に、
あらためて、わたしたちの「正月」をみつめます。【目次】
はじめに
本書に登場する土地探訪前夜
しめかざりとの出会い/しめかざり探訪とは/
しめかざりと年神 /本書に登場する用語解説第一章 しめかざり探訪記
愛媛県松山市|プレ探訪 記憶の中のしめかざり
鹿児島県鹿児島市|二〇〇三年十二月二十九日 「ナンゲンノガホシイノ?」
山口県山口市|二〇〇二年十二月三十日 一筋ナワではいかない? 小郡の丸いしめかざり
岐阜県高山市|二〇〇六年十二月二十八日 しめかざりタイムスリップ in 飛騨滋賀県大津市|二〇〇六年十二月三十日 「ミさん」に守られた、大津のしめかざり
島根県飯石郡飯南町|二〇一八年七月十五日 出雲大社の大しめ縄製作「大撚り合わせ」行事
広島県庄原市東城町|二〇二三年十二月二十五日 商家のしめかざりを追いかけて
広島県庄原市東城町|二〇〇八年から二〇二三年 だれもが訪れる場所第二章 農家の米と藁宮城県伊具郡丸森町|二〇一七年から二〇二四年 荒川家の「門飾り」と農家の生活
福島県会津若松市|二〇一八年から二〇二四年 会津若松のふたつの「けんだい」第三章 未来の民具
「渦巻く智恵 未来の民具 しめかざり」展
◎年男
宮城県栗原市|二階堂旭さん 三世代家族の年男
岡山県苫田郡|三村宜敬さん 遠距離の年男
東京都町田市|江川英明さん 「初代」年男
◎輪飾り
輪飾りとは/「輪飾り」を詠む/愛と情熱の小学校講座/付箋で一年を振り返る
【レポート】寿ぎ百様(ことほぎひゃくよう)~森須磨子しめ飾りコレクション展~。写真レポートはこちら。この展示かなりオススメです。グラフィックデザイナーでしめ飾り研究家でもある森須磨子さんのしめ飾りコレクションがずらっと、香川県高松市の古民家博物館「四国村」のギャラリーに登場します。四国村ギャラリーは、四国村内にある安藤忠雄さん設計の美術館です。
This exhibition seems to be quite interesting. I strongly recommend. “Shime-kazari” is the decoration of straw rope. The collection of Ms. Sumako Mori who is graphic designers will appear in “Shikoku-mura village gallery” which is the old houses museum at Takamatsu city, Kagawa Pref., Japan. Shikoku-mura gallery was designed by architect Mr. Tadao Ando.
Shimenawa (“enclosing rope”) are lengths of laid rice straw rope used for ritual purification in the Shinto religion. They can vary in diameter from a few centimetres to several metres, and are often seen festooned with shide. A space bound by shimenawa often indicates a sacred or pure space, such as that of a Shinto shrine.
Shimenawa are believed to act as a ward against evil spirits and are often set up at a ground-breaking ceremony before construction begins on a new building. They are often found at Shinto shrines, torii gates, and sacred landmarks.
They are also used around yorishiro (objects capable of attracting spirits, hence inhabited by spirits). These notably include certain trees, in which case the inhabiting spirits are called kodama, and cutting down these trees is thought to bring misfortune. In cases of stones, the stones are known as iwakura.
A variation of the shimenawa is used in sumo wrestling by yokozuna (grand champions) during their entrance ceremonies to denote their rank. This is because the yokozuna is seen as a living yorishiro (formally shintai), and as such is inhabited by a spirit.(Shimenawa – Wikipedia)
展示会レポート
香川県高松市の古民家博物館「四国村」にある
安藤忠雄さん設計のギャラリーで開催している
森須磨子さんのしめ飾りコレクション展に行ってきました。
これほど多くの日本全国のしめ飾りが一堂に会する機会はめったに無いので、
ぜひ、この機会をお見逃しなく。
東京の皆さんもこの展示を目指してこの機会にぜひ四国へ!
四国のしめ飾り。圧巻のコレクション。
手前の荒々しいものは、イリコ漁で有名な伊吹島(いぶきじま)のしめ飾り。
関東中部地方
沖縄・九州地方
北海道・東北地方
ディテールも凄い迫力。
普通はガラスケースのなかでしか見ることできない展示品を
有り難いことに直接みることができます。なんという贅沢。
香川県
日本各地巡っているしめ飾り研究家、グラフィックデザイナーの森さんの軌跡。
年末年始は大忙しで日本各地を巡っているそうです。
ちょろけん
京都で流行した「門付け」(大道芸の一種)が名前の由来。
ちょろけんは、大きな顔にユニークな目鼻を描いて芸を披露したそうです。
その姿かたちをしめ飾りで表現しています。
The name originates in “Kadozuke”, a kind of street peforming, was popular in Kyoto. It is said that Choroken, drew unique eyes and nose on his large face, gave performance. The figure is expressed in Shimekazari.
しめ飾りカルタ
写真も美しい。森さんはデザイナーでもあるので、
こうしたグラフィックひとつひとつが美しいのも見どころ。
ここから四国のしめ飾りの紹介です。(一部)
香川県
宝船
福を呼ぶ七福神たちが乗る船。米俵などを乗せた宝の船には、五穀豊穣の祈りが込められており、香川県あたりに多い形。
Ship, The Seven Deities of God Fortune, bring good luck, ride on. Treasure ship, has straw rice bag aboard, is with a prayer of bumper harvest and the shape is popular mostly in Kagawa prefecture.
亀
イリコ漁で有名な伊吹島(いぶきじま)。裏側に鯛をつけます。
俵。香川県
しめ飾りと一言でいっても、本当にいろんな造形があります。
エビ・メガネ。香川県
神棚用。香川県
三社。香川県
香川県
ゴボウ。香川県
輪〆(わじめ)。香川県高松市
エヒメスダレ。愛媛県
愛媛県西予市
杓子
1年の福を杓子ですくいとるという願いが込められている。愛媛県松山市では、上部に橙(だいだい)を2個飾り付ける家もある。この橙は、正月におりてくる神様の目だという説がある。
With a prayer to scoop up good luck with a dipper. Some families decorate two bitter oranges on the upper side in Matsuyama City, Ehime pref.. There is a theory that this bitter orange is eyes of God, comes down at New Year’s Day.
愛媛県
愛媛県
房飾り。愛媛県
輪〆(わじめ)。高知県
高知県幡多郡
高知県高知市
エビ。徳島県
稲穂
福音館書店
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