高知県四万十町の鍛冶屋さんに来ています。四万十では、紙の原料になる楮(こうぞ)や三椏(みつまた)を採取するのに使用していた農機具が元になり、栗の皮むき包丁が生まれたのだそうです。「鍛冶屋の世界は奥が深いんぞ。最近になってようやくわかってきた」とおっしゃっていたのが印象的です。


勝秀鍛造所の二代目、松村幸作さん。
かつては、高知県四万十町十川(とおかわ)に9軒も鍛冶屋があったそうです。
松村さんはこの地域に残る最後の鍛冶屋。
鍛冶屋の屋号、銘は「土州勝秀」。土州は高知県のこと、勝秀は先代の名前だそうです。

The forge master of Kochi “Doshu Katsuhide” is the last blacksmith at Tokawa area, Shimanto town, Kochi pref., Japan. I took photographs of his atelier and works. I saw craftspersonship there, and young man begin learning craft’s manual skills from him.


高知県四万十市、風の匂いが違います。


かつては各集落に一つはあったという鍛冶屋。いまも四万十に残る鍛冶屋さんにやってきました。ものづくりの聖地


「鍛冶屋の世界は奥が深いんぞぉ。最近になってわかってきたわ。」


総務省の地域おこし協力隊として弟子入りしている菊池祐さん


こちらが、今回の食べる通信のオプションとして紹介させていただく栗剥きのナイフ。紙の原料である楮(こうぞ)や三椏(みつまた)を採取するときに使う農機具をつくっていたことからはじまり、栗剥き用のナイフなどをつくられています。


こちらが鉈(なた)。美しい曲線。


柄(え)や鞘(さや)や釘(くぎ)も全て自ら手作り。高級車のハンドルのように美しい。


柄(え)や鞘(さや)につかわれている
槐(えんじゅ)、桜(さくら)、山桑(やまぐわ)、朴(ほおのき)
などの木が保存・乾燥されています。


【四万十ふしぎ発見!】四万十の鍛冶屋さんでみかけたこれ。かつてこの土地の産業には欠かせなかったあるものなのですが、いったい何に使われたものでしょうか?


答えは、船頭さんがもっている船竿の先につける金具です。
モーターが登場する前は、竿の先につけたこの金具を川底に指して舵を切っていたそうです。


毎週の日・祝日に道の駅とおわ
この美しい勝秀鍛冶屋の刃物を対面販売しているそうです。

勝秀鍛冶屋
場所:高知県高岡郡四万十町十川233-2 [Google Maps]
電話:088-028-5429

Katsushu blacksmith
Place : 233-2 Tokawa, Shimanto town, Kochi pref., Japan [Google Maps]
Tel : 088-028-5429

参考:
地域おこし協力隊と勝秀鍛冶屋見習い
鍛冶屋を巡る旅 3「勝秀鍛造所」 – 暮らしの道具を作っています