柳宗理さんの考える絶対の美とはなにか。(民藝392号 昭和60年8月号掲載)


柳宗理さんがイームズ邸に訪れた際に、
砂糖入れとして使われている蒸発皿をみてこう言ったそうです。

「鉄骨とガラスで出来ているモダンな彼の家には、手工藝である民藝も却ってよくマッチして明るくて楽しいその生活ぶりは、訪ねる人の心を暖かく迎えて全く見事という他ありません。お茶の時にはイームズ自らコーヒーを入れて下さいましたが、その折、砂糖入れとして出された容器がこの蒸発皿だったのです。実験用に使われているこの何でもない皿は、ここでは見事日常生活に転用されていて、私はその清楚な素晴らしい姿に思わず見とれてしまったものです。
この蒸発皿はデザイナーが考えたものではありませんし、陶器作家が作りだしたものでもありません、ただ実験用に、より使い易くということで、長い間に自然と浄化されて出来上がったと言えましょう。これをアノニマス・デザイン(自然に生れた無意識の美)と言うのです。今日の日用品は殆ど意識的にデザインされていて趣味的な匂いがするのが多いのですが、この皿は人間のあくの嫌らしさは微塵もなく、素晴らしくも純粋な、清楚な姿を現していると言えるでしょう。民藝の言う不二の美、絶対の美とは、正にこのような美をさすのではないでしょうか。」(民藝392号 昭和60年8月号掲載)

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