写真でご覧いただけるように、今回はラストシーンで、
それまで白黒だったステンドグラスの蝶々が
色鮮やかに輝くという舞台演出をしました。
この明かりが灯ると色がつくというしかけは、
エミール・ガレのランプシェードが
ヒントになっています。
ガレのランプシェードに
明かりを灯すとトンボがあらわれるというものがあって、
その仕掛けに、アンテルカレールという手法がつかわれています。
これは色ガラスを二重、三重に重ねることで
明かりが灯ったときに内側のガラスの模様が浮き上がるというものです。
ちなみに、ステンドグラスをつくろうとなった時に
他には、コロニア・グエル教会にある蝶々のステンドグラスも参考にしています。
ぜひスペインに旅行にいったときにはみてみてください。
 > 光の魔術の秘密は、この器が、3つのガラスの層からできていることにありました。
 > アンテルカレールとよばれる技法が巧みに使われているのです。
 > ガレの制作過程を記録した資料は、いっさい残されていません。
 > ガラス作家の三浦世津子さんとそのグループは、
 > ガレの高度な技術の解明に取り組んでいます。
 > まず黄色いガラスに、茶色のガラスでつくったかげろうを
 > ゆっくりと溶着していきます。
 > その上から乳白色のガラスの粉をつけていきます。
 > このあともう一度炉に入れると、厚い乳白色の層ができます。
 > かたちを整え、3層の器が出来上がりました。
 > 三層構造にすると、なぜ光の魔術が可能になるのでしょうか。
 > 正面から光をあてると、乳白色の層が光を反射し、白く見えます。
 > ところが内側からの光では、茶色や黄色が乳白色のガラスをを通過します。
 > こうしてかげろうのシルエットが浮かび上がるのです。
 > それだけではありません。乳白色の層を、
 > かげろうの部分だけをのこして削りとります。
 > 器の内側からの光では、同じように蜻蛉のシルエットが浮かび上がります。
 > ところが、正面から光をあてると、
 > かげろうは朝の光のなかで生まれ変わったように白く輝くのです。
 > 朝羽化して飛び立ち、そのゆうべにははかなく命を終えてしまうといわれたかげろう。
 > ガレは、小さな虫たちの生と死のドラマをガラスで作り出したのです。
 > NHK 美の壺 より
 > アンテルカレールは、ガラス素地に絵模様を描いて、
 > さらにガラスをかぶせる技術で模様に奥行きが出る。
 > この技法はドーム兄弟が1899年に特許を取得した。
 > ヴィトリフィカシオンは粉末状にした色ガラスをまぶして再加熱し、
 > 素地になじませるもので、ガラスの肌に多くの色を発色させることができる。
 > Wikipedia より
参考:
ステンドグラス サグラダ・ファミリア (yousakana no makimono) [Link]
Casa Batlló カサ・バトリョ (yousakana no makimono) [Link]
ステンドグラス stained glass (yousakana no makimono) [Link]
格子窓 (yousakana no makimono) [Link]
富本憲吉のデザイン空間 松下電工 汐留ミュージアム (yousakana no makimono) [Link]
アンテルカレール エミール・ガレ (yousakana no makimono) [Link]
Charles Martin Émile Gallé (yousakana no makimono) [Link]
File3 アールヌーヴォーのガラス|美の壺 [Link]
ドーム兄弟 – Wikipedia [Link]
エミール・ガレ – Wikipedia [Link]
北澤美術館_工芸技法 [Link]
コロニア・グエル教会[ガウディ建築とバルセロナの美術編] [Link]
地下教会トップページ [Link]
コロニア・グエル / COLONIA GUELL [Link]
TBS 世界遺産|第112回 バロセロナのグエル公園 [Link]
コロニア・グエル教会 – nasubonさん [Link]
コロニア・グエル教会|リエコ・J・パッカーofficial blog [Link]
mohariza07メモ:コロニア・グエル教会の再現について(5) [Link]