2000年の「建築基準法改正」、2010年の「公共建築物等木材利用促進法」によって、
これまで地方都市に限られていた大型の木造建築が、都市部でも建設可能になりました。
By the legal changes of recent years,
that makes it possible to construct large-scale wooden architecture in urban area.
画像:国内初となる耐火木造の大型商業施設「サウスウッド」竹中工務店
戦後に植林した樹木がは、木材利用可能な齢級に達し、
かつ、生産を上回る年間蓄積量で増加しています。
しかし、そうした樹木が活用できる時期になっているにもかかわらず、木材需要も少なく、木材自給率は3割以下。
国内木材需要の約39%は輸入に依存しているというのが現状です。
In Japan, in spite of that, woods which was planted after the war have become modestly-sized, self-sufficient rate of woods numbered less than 30%.
Still, around 39% of domestic demand is met by imports
日本の森を守る。その解決策のための動きがあちこちで起きているのですが、
建築業界では、横浜のセンター南駅にできる国内初の耐火木造の大型商業施設など、
都市部の大きな建築物に木材が使えるようになり、木材需要の将来に期待が集まっています。
“Save the forests of Japan”. The government are taking adequate steps to discourage it.
In the architectural business, the first trial of wooden large scale commerce facility started to set up in Japan.
And they start anticipating about the lumber demand increment.
場組:NHK クローズアップ現代
日程:2013年4月18日(木)放送
時間:19:30~19:56 / 0:10~0:36(再放送)1000㎡を超えるオフィスビルやショッピングセンター、5階建て集合住宅…。日本で半世紀以上、建設されていなかった都市部の大型木造建築物が、今年、相次いで完成する。かつて戦争や自然災害で多くの木造家屋が焼失した経験から、国は1950年代に都市部の大型木造の建築を禁止。それが近年、耐火・耐震性能等が急速に高まったため、建築が進んでいるのだ。背景には木材がCO2を固定する環境先端素材として見直され、2010年に公共建築物の木造化を推進する法律が制定されるなどの林業振興政策の転換がある。歴史の空白が生んだ人材やノウハウの不足を乗り越え、地域資源を活かして新たな木の文化を復活させようとする現場の模索を伝える。
写真:梼原(ゆすはら)。森林セラピーロード – Forest Therapy Road, Kubo Valley, Yusuhara-town, Kochi pref.
日本は国土の2/3を森林が占める、言わずと知れた森林大国です。
(面積約37万平方kmの2/3の約25万平方km)
About three-quarters of Japan’s land area is mountainous or hilly and two-thirds is covered with forest. The country’s forest coverage rate of 66.4% is one of the highest in the world.
とくに地域のブロック別にみると、四国は森林率74%と日本一。
高知県にいたっては森林率は84%で、全国一位(出典:林野庁)になっています。
The Shikoku’s forest coverage rate of 74% is the highest in Japan.
Especially, the rate of Kochi prefecture in Shikoku is 84%.
写真:神山という土地の暮らしを感じる旅 「ジカタビ in 神山」
ちなみに、四国が全国に占める製造品出荷額のシェアは、
The market share rate (shipment value of manufactured goods) of Shikoku is
・パルプ・紙・紙加工品製造業 (Pulp / Paper / Paper finishing industry) 12%
・非鉄金属製造業 (Non-ferrous metal industry) 7.3%、
・木材・木製品 (Timber / wood product) 6.3%
と高いシェアを占めていて、こうした木材需要が高まるであろう都市部の取り組みにおいて
四国が重要な位置にいることがわかります。
You can see that Shikoku occupies an important place in lumber demand.
And now, you know that these urban proposal is also important for Shikoku.
成熟した森林資源をいかに永続的に有効活用するかが課題。
・四国の森林比率は74.5%で全国を上回る。また、人工林の比率も全国に比べて高い。
・戦後の拡大造林から50年が経過、大部分が木材利用可能な齢級に達し、かつ、生産を上回る年間蓄積量で増加している。
・成熟した森林資源をいかに永続的に有効活用するかが課題。
国内初となる耐火木造の大型商業施設「サウスウッド」着工|ニュースリリース2012|ニュース・イベント|株式会社 竹中工務店
竹中工務店(社長:竹中統一)は、横浜都市みらい(社長:田中久幸)から受注した、国内初となる耐火木造の大型商業施設「サウスウッド」(横浜市都筑区)の施工に、本年7月1日、着手します。同施設は、開発の進む横浜市北部、横浜市営地下鉄「センター南」駅前に立地する地下1階、地上4階の商業施設で、2013年9月の竣工を予定しています。
本プロジェクトは、トータル・プロデュースをシー・アイ・エー、設計をE.P.A環境変換装置建築研究所一級建築士事務所(構造設計:竹中工務店/設備設計:総合設備計画)により、”Green Neighborhood” をコンセプトとした環境配慮型建築を目指し、「木造化」を積極的に導入したプロジェクトです。具体的には、木材(カラマツ)の内部にモルタルの耐火層を持つ、当社が独自に開発した耐火集成部材「燃エンウッド」を2〜4階の主架構(柱、梁)に採用します。「燃エンウッド」は、建築基準法が定める1時間の耐火性能を有し、約9mスパン(柱間の長さ)の空間性の高い木造建築物を実現するものです。
本プロジェクトのような防火地域に建設される大規模建築は、建築基準法により耐火建築としての性能が求められるため、これまで木造での建設が困難でした。今回、柱・梁とも耐火集成材として国土交通大臣認定(柱FP060CN-0484 梁FP060BM-0311)を取得した「燃エンウッド」を採用することで、大規模な木造建築が実現可能となりました。■木造市場背景
国内の森林資源の活用や人にやさしい木素材による居住環境の創出推進のために、「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」(2010年10月施行)が制定されました。現在、国が率先して木造率が低い公共建築物(平成20年時点で総延床面積の7.5%)にターゲットを絞り木材利用に取り組むとともに、地方公共団体や民間事業者にも国の方針に即して主体的な取り組みを促し、住宅など一般建築物への波及効果を含め、木材全体の需要拡大を目指しています。
今後「燃エンウッド」は、防火・耐火の規制により大規模木造建築の計画が困難であった、防火地域等での学校や病院などへの適用により公共木造建築物の普及・展開に寄与し、また、同地域等での商業施設や大規模事務所などへの適用により、人にやさしい居住空間の提供と、建設産業や林業の発展および自然環境の保全に貢献していきます。建築主 横浜都市みらい
建物用途 商業施設・事務所
建築地 横浜市都筑区茅ヶ崎中央6-1
階層 地下1階、地上4階
※地下1階、1階はRC(鉄筋コンクリート)造
※2~4階はRC造、木造(「燃エンウッド®」)
建築面積 2,941.73m2
延床面積 10,874.33m2
トータル・プロデュース シー・アイ・エー
設計 E.P.A環境変換装置建築研究所一級建築士事務所
(構造設計:竹中工務店)(設備設計:総合設備計画)
施工 竹中工務店
工期予定 2012年7月~2013年9月
参考:
鹿島:プレスリリース:国産スギ材を使った純木質耐火集成材「FRウッド」の開発
木のまち・木のいえ推進フォーラム
中層大規模木造建築物の設計情報整備にむけて – PDF
特集:大規模木造建築への取り組み | 環境活動 | 注文住宅の三井ホーム | ハウスメーカー ・ 住宅メーカー
大規模木造建築物ギャラリー | 集成材とペレットの銘建工業株式会社
都市木造の革新|日経アーキテクチュア(ケンプラッツ)
コメントを残す