芸術家の岡本太郎さんが制作した高さ約70mの『太陽の塔(Tower of the Sun)』。1970年の日本万国博覧会(EXPO’70・大阪万博)で公開され、現在も万博記念公園に建っています。正面中央(太陽の顔)・上部(黄金の顔)・背面(黒い太陽)の3つの顔が印象的です。塔の内部は「生命の樹」と呼ばれる生物の進化というテーマに沿った展示物が置かれており、万博後非公開でしたが、2018年3月19日に再び公開され、万博閉幕後に行方不明となっていた「地底の太陽」が復元されました。

The Tower of the Sun is a building created by Japanese artist Tarō Okamoto. It was known as the symbol of Expo ’70 and currently is preserved and located in the Expo Commemoration Park in Suita, Osaka Prefecture, Japan. The tower has three faces on its front and back.

太陽の塔
住所:大阪府吹田市千里万博公園1-1 万博記念公園 [Google Maps]
時間:9:30~17:00
定休:水曜
料金:大人260円、小中学生80円(万博記念公園)
設計:岡本太郎
竣工:1970年2月
指定:国の登録有形文化財(2020年)、グッドデザイン賞受賞(2018年度)

Tower of the Sun
Address: 1-1 Senri Banpaku Park, Suita City, Osaka Prefecture Expo Park
Hours: 9:30-17:00
Closed: Wednesdays
Admission: adults 260 yen, elementary and junior high school students 80 yen (Expo Park. )
Designed by Taro Okamoto
Completed in February 1970
Designation: registered tangible cultural property of Japan (2020), Good Design Award (2018)

2021/12/16撮影

背中


丹下健三さん設計、パビリオンの構造が残されています。太陽の塔は、丹下健三が設計した「お祭り広場」中央(やや南寄り)に、広場を覆う銀色のトラスで構築された大屋根から塔の上半分がつき出す形で建てられ、テーマ館の一部となっていました。


ジョイント部分


過去を象徴する背面の「黒い太陽」。黒色陶器(信楽焼)タイル貼付


スケッチ


太陽の塔の内部に潜入


生命の樹。鉄鋼製、高さ約41m、292体の生物模型群。生物学者はフリードリッヒ・ヘッケル(Christian Friedrich Hebbel)の「進化の樹」。
The tree of life


ウルトラマンワールド。デザインはウルトラマンの造形で知られる成田亨さんが岡本太郎の原案を元に制作しました。なお、これらの模型は円谷プロが製作をおこないました。

Ultraman World. The design was created by Toru Narita, known for his Ultraman sculptures, based on Taro Okamoto’s original idea. The models were produced by Tsuburaya Productions.


過去を象徴する背面の「黒い太陽」


金色に輝き未来を象徴する「黄金の顔」


現在を象徴する正面の「太陽の顔」

太陽の塔
住所:大阪府吹田市千里万博公園1-1 万博記念公園 [Google Maps]
時間:9:30~17:00
定休:水曜
料金:大人260円、小中学生80円(万博記念公園)
設計:岡本太郎
竣工:1970年2月
指定:国の登録有形文化財(2020年)、グッドデザイン賞受賞(2018年度)

Tower of the Sun
Address: 1-1 Senri Banpaku Park, Suita City, Osaka Prefecture Expo Park
Hours: 9:30-17:00
Closed: Wednesdays
Admission: adults 260 yen, elementary and junior high school students 80 yen (Expo Park. )
Designed by Taro Okamoto
Completed in February 1970
Designation: registered tangible cultural property of Japan (2020), Good Design Award (2018)

太陽の塔とは – 「太陽の塔」オフィシャルサイト(大阪府日本万国博覧会記念公園事務所)

太陽の塔は、芸術家の岡本太郎がデザインし、1970年に開催された日本万国博覧会のシンボルゾーンにテーマ館として、母の塔・青春の塔・大屋根(長さ(南北)292メートル、幅(東西)108メートル、高さ約40メートル)とともにつくられました。

黄金の顔・太陽の顔・黒い太陽
塔の頂部には金色に輝き未来を象徴する「黄金の顔」、現在を象徴する正面の「太陽の顔」、過去を象徴する背面の「黒い太陽」という3つの顔を持っています。構造は、鉄骨、鉄筋コンクリート造りで一部軽量化のため吹き付けのコンクリートが使われています。また、内部は空洞になっており、博覧会当時は地下展示と空中展示をつなぐ動線の役割を果たし、また、生命の進化の過程を示す展示空間でしたが、博覧会閉幕後約50年近く、公開してきませんでした。「太陽の塔」は過去・現在・未来を貫いて生成する万物のエネルギーの象徴であると同時に、生命の中心、祭りの中心を示したもので、博覧会開催期間中、博覧会来場者(約6,400万人)に多くの感動を与えました。

第4の顔について
「太陽の塔」は、頂部の「黄金の顔」、正面の「太陽の顔」、背面の「黒い太陽」の3つの顔を持っていますが、博覧会当時テーマ館の地下展示には「地底の太陽」といわれる顔も展示されていました。「地底の太陽」は、高さ約3メートル、全長約11メートルにもなる巨大な展示物であったとされていましたが、博覧会終了後の撤去作業から50年近く経った現在も行方がわからない状態となっています。

テーマ館と太陽の塔
テーマ館は、地上、地下、空中の3層にわたる展示空間で、博覧会のテーマである「人類の進歩と調和」を最も表現する場でした。テーマ館の中心「太陽の塔」は、博覧会全会場の象徴として人間の尊厳と無限の進歩、発展を表現したもので、高さは約70メートルにもなり大屋根を貫いてそびえ立ち左右に腕を広げて会場を訪れた人々を迎えました。

調和の広場
その地下部門となる「調和の広場」の地下部分では、「生命の神秘」をテーマに進歩や調和の根源にある混とんとした原始的な体験を、地上部門では、「現代のエネルギー」をテーマに人間の生き方の多様さ、そのすばらしさや尊厳を、そして大屋根の空中部門では、「未来の空間」をテーマに人間尊重の未来都市の姿をそれぞれ表現していました。来場者は、地下展示から太陽の塔の内部を通って大屋根の空中展示へと繋がる経路で観覧していました。

生命の樹(せいめいのき)
太陽の塔の内部の展示空間には、鉄鋼製で造られた高さ約41メートルの「生命の樹」があり、樹の幹や枝には大小さまざまな292体の生物模型群が取り付けられ、アメーバーなどの原生生物からハ虫類、恐竜、そして人類に至るまでの生命の進化の過程をあらわしていました。