NHK連続テレビ小説『らんまん』の冒頭の映像が撮影された高知県安芸市の伊尾木洞(いおきどう)。植物学者・牧野富太郎さんが植物採取に何度も訪れた多くの種類のシダが茂る希少な洞窟です。高さ約5m、幅約3m、延長約100mある約310万年〜230万年前(鮮新世から更新世)に堆積した地層が侵食された洞窟です。洞窟の中には、シダ群落があります。40種類以上のシダが自生していて、1箇所にこれほど多いシダが共生しているのはとても希少なため国の天然記念物に指定されています。

Ioki Cave, where botanist Tomitaro Makino visited several times to collect plants. This cave is about 5 m high, 3 m wide and 100 m long, and was eroded by strata deposited between 3.1 and 2.3 million years ago (Pliocene to Pleistocene). There is a fern colony in the cave, with more than 40 species of ferns growing wild, and it is so rare to find so many ferns living together in one place that it has been designated a national natural monument.

伊尾木洞
住所:高知県安芸市伊尾木117 [Google Map]
駐車:伊尾木洞観光案内所。駐車場から徒歩3分。無料Wi-Fi。
装備:長靴の無料貸し出し。
電話:0887-34-8344(安芸観光情報センター)
アクセス:
 ・車:高知駅から車 約1時間
 ・電車:高知駅から土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線 約1時間。伊尾木駅下車、徒歩7分。

Ioki cave
Address : 117 Ioki, Aki, Kochi [Google Map]
Parking : Ioki Cave Tourist Information Centre. 3-minute walk from car park. Free Wi-Fi.
Equipment : Free rental of boots.
Tel : 0887-34-8344 (Aki Tourist Information Centre).
Access :.
 By car: 1 hour from Kochi Station by car.
 By train: From Kochi Station, take the Tosa Kuroshio Railway Gomen-Nahari Line. Get off at Ioki Station, 7 min walk.

2023/04/23撮影


ホウビシダの群生。鳳凰の尾に似ていることから、この名前がついています。茎は長く這い群生します。葉の長さは10〜20(〜35)cm。伊尾木洞では壁面を覆う様に生息する最も多いシダですが、圏内ではとてもめずらしいものです。(伊尾木あなごう保存会)


伊尾木洞シダ群落。国指定天然記念物。1926年(大正15年)10月20日指定。
伊尾木洞の主なシダの種類(7種類)
ホウビシダ、コモチシダ、ノコギリシダ、ホウライシダ、ハゴロモシダ(別名:マツザカシダ)、シロヤマゼンマイ、クリハラン
ここ伊尾木洞シダ群落を形成するシダは、日本列島の温暖な地帯に広く分布しており、伊尾木洞だけに生息する種類ではありませんが、多くの種類が1箇所に生息するのは大変珍しいために、国の天然記念物に指定されています。シダの好む生育の条件は種類によって異なりますが、この洞穴の温度と湿気と適度な光線、そして岩石の多い崖上の地形がシダの生育条件を満たしているため、このように多くの種類のシダが共生繁殖しているのです。これらのシダが繁殖し続け、後世にもその姿を留めていくことができるよう、シダの採取・伐採などないような保護にご協力ください。
安芸市教育委員会


桐の花かな?


倒木


伊尾木洞の地層
伊尾木洞を形造っている地層は、かつて土佐湾に生息していた貝類の化石を含む砂や泥からできており、安芸市穴内地域や隣町の安田町にみられる地層とよく似ています。これらは安芸市の穴内地域で見られる地層を代表として報告されたため、穴内層と呼ばれています。特に安田町では地層について詳しく研究されており、約310万年〜230万年前の間(鮮新世から更新世にまたがる時代)に堆積したことがわかっています。このことから、伊尾木洞を構成している地層もほぼ同じ年代にできたことが推定できます。


シダの生い茂るこの天然の洞穴は、水成岩が渓谷から流れ出た水の侵食によってできたもの。
高さは約5m、幅約3mの広さ、延長は約100mにも及びます。足元を浸すほどの田に水が流れる薄暗い道内を進むと、急に空が開け、見えるのは木漏れ日の中の山の緑。年間を通して20度ほどのひんやりとした空気がたちこめ、幻想的な世界に引き込まれる。


途中、ロープを伝って階段を降りる箇所があります。


伊尾木洞
住所:高知県安芸市伊尾木117 [Google Map]
駐車:伊尾木洞観光案内所。駐車場から徒歩3分。無料Wi-Fi。
装備:長靴の無料貸し出し。
電話:0887-34-8344(安芸観光情報センター)
アクセス:
 ・車:高知駅から車 約1時間
 ・電車:高知駅から土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線 約1時間。伊尾木駅下車、徒歩7分。

Ioki cave
Address : 117 Ioki, Aki, Kochi [Google Map]
Parking : Ioki Cave Tourist Information Centre. 3-minute walk from car park. Free Wi-Fi.
Equipment : Free rental of boots.
Tel : 0887-34-8344 (Aki Tourist Information Centre).
Access :.
 By car: 1 hour from Kochi Station by car.
 By train: From Kochi Station, take the Tosa Kuroshio Railway Gomen-Nahari Line. Get off at Ioki Station, 7 min walk.

安芸市 : 伊尾木洞シダ群落

市の中心部から少し離れたところにある伊尾木洞。シダの生い茂るこの天然の洞穴は、水成岩が渓谷から流れ出た水の浸食によってできたもの。高さは約5m、幅約3mの広さ。延長は約100mにも及びます。足元を浸すほどの谷水が流れる薄暗い洞内を進むと、急に空が開け、見えるのは木漏れ日の中の山の緑。年間を通して20度ほどのひんやりとした空気がたちこめ、幻想的な世界に引き込まれます。伊尾木洞駐車場内には観光案内所が設置されており、観光案内所内では伊尾木洞のパンフレットや周辺地域の観光情報を収集することが可能です。また、建物周辺ではフリーWifiが利用可能ですのでので是非ご活用ください。案内所では長靴の無料レンタルも行っています。夏場のヘビ対策としておすすめです。(※洞窟内増水時は危険なため長靴を履いていても推奨致しません。)使用後は長靴設置場所横の洗い場でよく泥を落としてご返却ください。伊尾木洞入口手前にはライブカメラを設置しておりリアルタイムで洞窟の水量がご確認いただけます。一般社団法人安芸市観光協会では伊尾木洞観光ガイドの申し込みも受け付けております。

ここに7種類のシダが群生している。 ホウビシダ  ホウライシダ  ノコギリシダ  コモチシダ クリハラン  シロヤマゼンマイ  マツザカシダ これらは1926(大正15)年に国の天然記念物に指定されている。 このように多くの種類が一か所に繁殖するのは珍しいとされている。

伊尾木洞 – 安芸市観光協会

自然が作り出した天然のタイムマシン、伊尾木洞
安芸市を国道55号線沿いに東へ進み、市街地をはずれたところの道沿いに伊尾木洞はあります。コンクリートの道から一歩踏み出すと、まるで数万年前の時代にタイムスリップしたかのような景色が目に飛び込んできます。この洞窟は周辺が海だった頃、波の浸食により出来た天然の海食洞で、高さは約5m、幅は約3mで全長は約40mほどです。その奥は渓谷に続いていて普段は足を浸すくらいの水が流れ出ています。また洞の壁には貝の化石が見られるところもあります。※散策の際は動きやすい運動靴や登山靴推奨(長期雨天時や大雨翌日は長靴があると便利です)。また夏場はマムシなどが出る可能性があるためサンダルは非推奨です。

シダ群落
この洞周辺の壁面と、その先の渓の岸には天然記念物のシダ植物が生えています。主にホウビシダ、ホウライシダ、ノコギリシダ、クリハラン、マツザカシダ、シロヤマゼンマイ、コモチシダ等の熱帯性シダ類が中心で、確認されているだけでも40種類ほどのシダが自生しています。1ヶ所に多くの種類のシダが共生しているのはとても珍しいとされており、大正15年にこのシダ群落すべてが国の天然記念物に指定されています。

国指定文化財等データベース

伊尾木洞のシダ群落(いおきどうのしだぐんらく)
指定年月日:1926.10.20(大正15.10.20)
指定基準:洞穴に自生する植物群落