地域経済分析システム『RESAS(リーサス)』をつかって
四国の統計データをまとめてみました。RESASは、内閣府のまち・ひと・しごと創生本部が運用している産業構造や人の流れなどのビッグデータを集約・可視化してくれるシステム。しかも無料。
産業マップ、地域経済循環マップ、農林水産業マップ、観光マップ、人口マップ、消費マップ、自治体比較マップなどを都道府県別のみならず、市町村レベルでもビジュアルでわかりやすく閲覧することができます。すごくわかりやすくて、面白いです。
農林水産業マップ。農業花火図。四国4県でそれぞれに主要な農作物が異なることがよくわかります。特に地中海性気候の瀬戸内海側と、高温多雨の高知県側とではまったく農作物が異なります。
徳島の平野部、淡路島は水色。レンコンや鳴門金時などの雑穀・芋類。
徳島の山間部は、果樹が多いのはスダチやユコウなどの香酸柑橘類。
香川県は緑、平坦な讃岐平野は稲作なのでお米栽培が中心。
香川県の山間部は淡い緑で養鶏。
小豆島は赤、工芸作物はオリーブだと考えられます。
愛媛県はピンク、果樹はみかんなどの柑橘(かんきつ)。やはり愛媛は柑橘王国です。
高知県は紫、施設野菜はトマトやみょうが、花きなどでしょうか。
四国に多様な自然条件と豊かな食材・食文化があることがこの地図からもわかります。
四国食べる通信は、四国4県の食材とその物語をお届けしたいと立ち上げたサービスです。
四国の休日の自動車による目的地ランキング。
ナビタイムによる検索結果による算出です。
1位は、高知県・桂浜
2位は、香川県・NEWレオマワールド
3位は、香川県・金比羅宮
4位は、高知県・足摺岬
5位は、徳島県・祖谷のかずら橋
目的地検索ランキングの推移。
5月のゴールデンウィークと、9月のシルバーウィークあたりは多いです。
特に、2015年9月頃の休日には桂浜をはじめ四国の観光客が多かったことがわかります。
2016年(四半期)の四国に来た訪日外国人の国別ランキング。観光庁の訪日外国人消費動向調査など参照。
1位台湾、2位中国、3位韓国、4位アメリカの順番です。
やはり実感の通り、台湾からの観光客が多いです。
ちなみに2016年現在、高松空港からは、東京(羽田・成田)、沖縄(那覇)、
大韓民国(ソウル)、中国(上海・香港)、台湾(台北)の直行便がでております。
高松〜ソウル(エアソウル)、2016年10月19日から週5往復へ増便。
高松〜上海線(春秋航空)、2017年01月9日から週5往復へ増便予定です。
一番多い台湾は2015年の秋に最も多いのがわかります。
瀬戸内国際芸術祭が開催された2016年のデータがまだ全て揃っていないので、
また今度確認してみたいと思います。
観光・レジャー目的で訪れた
外国人観光客の都道府県別訪問者数の推移。2015年、2016年。
観光庁の訪日外国人消費動向調査などを参照。
特に、2015年秋に香川県に多くの方が来られているのがわかります。
地域別平均滞在者数の推移。夜間。
ドコモの携帯電話の位置情報ビックデータから算出したものです。
愛媛県、香川県が比較的多いことがわかります。
四国八十八箇所霊場のご開創1200年記念だった
2014年頃から多くの外国人観光客が四国を訪れていますが、
厳島神社や原爆ドームなどの世界遺産がある広島県のほうが
空港の入出国データを見ると多いことがわかります。
観光マップ。外国人移動相関分布図。
香川県にやってきた外国人旅行者が日本国内のどこから来てどこに行くのかがわかります。
この画像は、指定地域の滞在直前に滞在した地域。
北海道から香川というのは意外なルート。
こちらは徳島にやってきた外国人移動相関分析。
お遍路の四国八十八箇所第1番札所は、徳島県鳴門市の霊山寺(りょうぜんじ)です。
四国遍路を開いた空海が修禅の道場として開いた日本仏教における聖地の1つ
高野山真言宗の総本山、金剛峯寺(こんごうぶじ)は和歌山県にあり、
高野山を訪れた外国人観光客が、あわせて四国遍路に来られているという話はよく耳にします。
外国人観光客の部門別消費額の構成割合。
四国に来た外国人観光客がどんなものにお金を使っているのかわかります。
全国平均に比べると宿泊にお金を使っているようです。
そしてこちらが、国籍別消費額。2015年。
四国に来た外国人観光客のうち、中国人のみなさんが一番消費をしてくれているそうです。
1位中国、2位韓国、3位台湾、4位香港と、
どにかくアジアからのお客さんがメインターゲットということがよくわかります。
四国の人口増減。1965年〜2040年までの推計。
2020年までは老年人口増え、それ以降は年齢層全体が縮小していきます。
四国の出生数・死亡数/転入数・転出数。総務省の人口推計などを参照。
出生数が減り続けているのが心配です。
1966年の丙午(ひのえうま)の迷信により、
この1年だけが25%も出生率が低下しているのがわかります。
この傾向は農村部のほうが影響が強かったそうです。
四国の人口、自然増減・社会増減の推移(折れ線グラフ)
厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所の「日本の地域別将来推計人口」2013によると、
四国4県の総人口は2040年に295万5000人、
2010年からの30年間で102万人(26%)減少すると推計されています。
四国の人口マップ。将来人口推計。
オレンジ:人口移動が収束しない場合において、2040年に若年女性が50%以上減少し、人口が1万人以上の市区町村(372)
赤:人口移動が収束しない場合において、2040年に若年女性が50%以上減少し、人口が1万人未満の市区町村(525)
四国は、人口減少が全国の20年、高齢化率の上昇も全国の10年先行している課題先進国です。
だからこそ、それらを全国に先立って解決している市民活動やニッチトップの民間企業が存在しています。
いってみれば課題解決のトップランナーでもあるわけです。
RESAS(リーサス)は、日本・内閣府のまち・ひと・しごと創生本部が運用している、産業構造や人口動態、人の流れなどに関する官民のいわゆるビッグデータを集約し、可視化を試みるシステムである。地域経済分析システムという表現も用いられる。RESASは、Regional Economy (and) Society Analyzing Systemの略である。
地方創生の実現に向け、まち・ひと・しごと創生本部が設けているシステムである。都道府県・市区町村などの地方自治体が客観的なデータに基づく形で地域の現状や課題を把握できるようにすることを意図している[1]が、行政関係者以外も多くの機能を利用できる。 2016年11月現在、産業マップ、地域経済循環マップ、農林水産業マップ、観光マップ、人口マップ、消費マップ、自治体比較マップというカテゴリーに分かれている。ウェブブラウザはGoogle Chromeのみに対応している。
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