高松市の様々な食材が集まる高松中央卸売市場の競り(せり)のライブ・パフォーマンス。今年度、高松市の協力を頂いて四季を通じて開催しております「Eatbeat in 高松」の秋にて披露されました。普段、高松に住み暮らし食のことですからとてもお世話になっているのに、こんなに創造的な競りの風景が身近にあることに驚きです。高松市中央卸売市場 水産部の競り方式は、全国的にも珍しい「セリ下げ方式」。別名、「オランダ式オークション(Dutch auction)」と呼ばれているように、オランダのチューリップ球根取引市場が発祥だそうです。独特の符丁(ふちょう)という指の動きと、暗号化した数字が使われています。セリ下げ方式は、競り人が価格を下げていく間に、一番早く手を上げた人が落札する仕組みで、取引のスピードが早いのが特徴です。この独特のリズムで1品わずか10秒ほどで次々に売りさばかれます。買い付けに来る人達の気分を高揚させどんどん買ってもらうためにもテンポの速さや独特な抑揚が必要なのだとか。それってもはや、音楽そのものですよね。なんて創造的なんだろう。映像の歓声からもわかるとおり、この競りのリズムで場の空気が一変しみなさんの気持ちが高揚したのがはっきりと感じられました。

You can see the Dutch auction at Takamatsu central wholesale market, Kagawa pref., Japan. A Dutch auction is a type of auction in which the auctioneer begins with a high asking price which is lowered until some participant is willing to accept the auctioneer’s price, or a predetermined reserve price (the seller’s minimum acceptable price) is reached. The winning participant pays the last announced price. This type of auction is convenient when it is important to auction goods quickly, since a sale never requires more than one bid. Theoretically, the bidding strategy and results of this auction are equivalent to those in a sealed first-price auction. (Wikipedia)

参考:EATBEAT! 高松中央卸売市場 2015年11月02日 レポート

高松市中央卸売市場 – セリの仕組みを知ろう

中央市場は、毎日何十万人の食卓をまかなうために、毎日たくさんの生鮮食料品等が多く取引される場所です。中央市場での取引の多くはせり(競売)により行われており、日常生活で競売が利用されている場所のひとつでもあります。このせりが非常に見事なもので、1品目がわずか10秒ほどの時間で次々に売りさばかれていきます。この大量多品目の品物を短時間で売りさばくせりは、日本においては1600年代から続いているといわれています。

青果部(入札セリ)

青果部では黒板を使った入札セリがおこなわれています。

商品を買いたいと思った人が希望価格を黒板に記入し、同時にセリ人に見せます。そのなかで一番高い値段を書いた人が落札(せり落とし)します。一発で落札者が決まり、とても分かりやすい方法です。

また、入札せりでは同値落札(同じ価格を書くこと)もおこりえますので、それを解決するシステムも市場ごとに存在します。高松市中央卸売市場ではジャンケンをしています。

花き部(セリ上げ方式)

 花き部ではセリ上げ方式がとられています。

 せり上げ方式とは購入希望者が価格をつり上げていき、最終的に一番高い価格をつけた人に販売される方法です。インターネットオークションなどはこの方法ですよね。とても分かりやすい方法ですが、落札までに時間がかかるのと、落札価格が天井知らずのため、予定以上の価格で落札してしまい、落札者が十分満足しない場合があります。

水産部(セリ下げ方式)

水産部ではセリ下げ方式がとられています。

せり下げ方式は、せり上げ方式とは逆で、せり人が品物の価格を下げていく間に、一番早く手を挙げた人が落札するというものです。取引のスピードが速くなるという大きなメリットがありますが、誰が落札したのかの判定方法が難しいのが難点です。高松市中央卸売市場では独特の符丁(ふちょう)という指の動きと、暗号化した数字が使われています。

別名、「オランダ式オークション」の名がつけられているように、オランダのチューリップ球根の取引市場がその発祥とも言われ、オランダ花き市場である「アルスメール」「フローラ・ホランド」では大型のオークションクロックを用いたせりが行われています。