2014年5月に四国の仲間たちと株式会社 四国食べる通信を立ち上げ
毎月、四国中の美しい食の風景を取材・撮影させて頂いてます。
その食材を届ける情報誌「四国食べる通信」の元となった
兄弟のような存在「東北食べる通信」がグッドデザイン賞 ベスト100に選ばれました。
引き続き、大賞に向けて審査中だそうです!
概要
東北食べる通信は、地方の生産者と、都市に住む生活者の間の断絶を解消し、双方に「継続的なつながり」をもたらすために創刊された世界で初めての”食べる月刊情報誌”。毎号、東北の熱心な生産者にクローズアップし、付録として、彼らが作った実際の食べ物をつけて会員宅にお届けしています。会員たちは、その食べ物を使った料理をFacebook上のコミュニティに掲載。それを見て生産者がコメントするなど、食べる通信をきっかけに両者の交流がスタートし、農作業を手伝うなどの交流会が自発的に行われるまでになりました。会員数は1000名を突破。四国や北海道、東松島でも食べる通信が創刊されることになりました。
プロデューサー
髙橋博之、大塚泰造、今村久美、山内明美
ディレクター
本間勇輝、鈴木英嗣、阿部正幸、坂本陽児、黒田知範
デザイナー
玉利康延
背景
衰退が止まらない日本の農・水産業と、それを重大な問題と受け止めず飽食に明け暮れる都市部の人びと。私たちは、生産者と都市部の生活者の間につながりを取り戻すことが、この国の歪んだ食のカタチを改善するきっかけになるのではと考え、東北食べる通信の創刊を決意しました。
デザインコンセプト
本誌のコンセプトは「世なおしは、食なおし」。生産者と都市をつなぎ、世の中をより良くします。
企画・開発の意義
毎月、東北各地で上質な食べ物を作っている生産者の特集ストーリーと同時に、彼らが実際に作った食べ物を味わってもらうことで、都市部の人びとに「食べ物をいただく」ということに対する感謝の念を持ってもらうと同時に、そんな食べ物を育む日本の生産地に対する興味関心を持ってもらい、まるでスポーツのチームを応援するように、食べ物作りにはげむ生産者たちのサポーターになってもらうことを狙いました。
創意工夫
東北食べる通信を、かつてない「食べ物付き」の会員制月刊情報誌にした点。購読会員は送られてきた海産物や野菜を使った料理を公式Facebookページでシェア。それを見た生産者がコメントを残すなど、食べ物をきっかけにした交流が、SNSを使って自発的に広がることを狙いました。また、これらのやり取りをFacebookで拡散させていくことで、非常に低いコストで雑誌の認知度を上げ、新規会員の獲得につなげています。また、毎月1,980円というお求めやすい価格でも雑誌の魅力を維持するために、追加の金額に応じて事前に付録の食材を増やせる「増量メニュー」や、事後においしかった食べ物を追加で申し込める「おかわりメニュー」などのサービスも充実。会員の皆様に楽しみながら読み、学び、味わっていただく商品設計を心がけています。
デザイナーの想い
「東北食べる通信」本誌では、髙橋編集長による硬質な文面と東北の美しい収穫風景をとらえた写真による特集記事で、生産者の情熱を感じてもらうと同時に、後半のページでは家族で楽しく、食べ物について学べる構成を心がけました。一方公式Facebookページでは会員と生産者が気軽に交流できるよう、リラックスしたコミュニティ運営を心がけています。
審査委員の評価
食べ物を毎月届く月刊誌の形式とし、東北地方の生産者と都市部の生活者を繋げる取り組み。情報と食が合わさることにより「食べる」という行為に更なる価値を生み出している。雑誌記事とデザインのクオリティが高いため、人の心へ訴える力が強い。いまでは生産者のファンができ、都会から現地へ足を運んだり、ファン同士のネットワークも拡がりつつあるという。他の地域でも展開可としており、今後の発展が大いに期待される。
担当審査委員| 南雲 勝志 (ユニット長) 石川 初 林 千晶 横川 正紀
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