香川県坂出市にある小与島(こよしま)は、かつて花崗岩の採石で栄えた歴史をもつ小さな島です。戦国時代には大坂城の石垣、高度経済成長期には埋め立て材として使われ、最盛期には多くの採石業者がひしめき合っていました。しかし、資源の枯渇とともに産業は衰退し、現在この島に暮らすのは老夫婦1組のみとなりました。瀬戸大橋のほぼ中央に位置するにもかかわらず橋は架かっておらず、定期航路も廃止されたため、今ではチャーター船を使わなければ渡ることができません。今回はそんな小与島を訪れるため、仲間とともにチャーター船に乗って上陸してきました。石切り場跡や廃墟となったリゾートホテルなど、かつての繁栄とその名残をたどる、印象的な旅となりました。
Koyoshima island, in Sakaide City, Kagawa Prefecture, is a small island with a history of prosperous granite quarrying. During the Warring States period, the granite was used to build the stone walls of Osaka Castle, and during the period of rapid economic growth, it was used as reclamation material, and at its peak, the island was crowded with many quarry operators. However, with the depletion of resources, the industry declined and today the island is home to only one elderly couple. Despite being located almost in the middle of the Great Seto Bridge, no bridge has been built and regular shipping routes have been discontinued, so nowadays you have to charter a boat to cross. To visit Koyo Island this time, I went ashore with a group of friends on a chartered boat. It was an impressive journey, tracing the former prosperity of the island and its remnants, including the ruins of a stone quarry and an abandoned resort hotel.
小与島(こよしま)
住所:香川県坂出市与島町 [Google Map]
面積:0.26 km²
Koyoshima island
Address : Yoshima town, Sakaide city, Kagawa pref., Japan [Google Map]
Area : 0.26 km²
ホテル
小与島
住所:香川県坂出市与島町 [Google Map]
Koyoshima island
Address : Yoshima town, Sakaide city, Kagawa pref., Japan [Google Map]
小与島(こよしま)は香川県坂出市にある島である。もともとは島全体が花崗岩でできた小高い山だったが砕石によって削り取られ、現在は採掘場後に水がたまってできた池が多数ある。
与島の東隣、与島塩浜港から東約1.5Kmの海上に位置する。古くから周辺の島々と同様に「与島石」の採石が盛んで昭和の最盛期には人口約190人を数えたが、資源の枯渇により採石場が閉鎖されほとんどの住民は島外に出ていき2020年時点で1世帯が住んでいる。電気および水道は、瀬戸大橋に添架された送電線、送水管から隣接する与島を経由して供給されている。日本郵便株式会社から交通困難地に指定されており、直接郵便物は届かない
1988年の瀬戸大橋開通直後には一大観光ブームとなり、本州・四国の本土と陸路で接続された与島は、年間774万人の観光客を集めた。対岸にあたる本島も採石業衰退後の振興策として、島ごとレジャーランドにする構想が上がり、高級リゾートホテル「ホテルアクア小与島」が開業したが、バブル崩壊により経営難に陥り、数年で閉鎖された。建物は現在も取り壊されず、廃墟として現存する。
かつては、小与島にて営業していた民宿により、隣接する与島との間を結ぶ定期船が運航されていたが、2006年に廃止されている。与島と小与島間をロープウェイで結ぶ構想もあったが、未成に終わった。定期航路はない。児島港・坂出港・丸亀港などからチャーター船の利用が必要となる。
石切り場
西側の与島と同じく、採石業が営まれていた小与島は、全島で採石が行われていました。15~16社が操業していた最盛期の島の写真を、小与島の梶(かじ)大明神社のすぐ近くの公民館で見ることができますが、石を切り出す山→切り出した石を運ぶ道→石を船に積み込む港、という道筋がはっきりと見えました。
現在ではその業者の数は1社のみとなり、随分岩に緑が増えましたが、切り出された後の断崖絶壁、その独特の風景は、見る者を圧倒します。中野三郎さんにお話を伺いました
最後の1社として採石業をされてきた中野さん。現在島にお住まいなのは、人間2人(中野さんご夫婦)・犬4匹・猫2匹・鳥たくさん。島の切り立った荒々しい風景とは正反対の、とっても温かい笑顔が素敵な中野さんご夫婦です。
「のんびり過ごそうと思って、そろそろ片づけを始めているんです。今は、採石の仕事もなかなか厳しい。でも、なあんにもせずに生活はできんからなぁ。魚は採ってくるし野菜は作るし、買いに行くのは米くらいなもんです。」
実は意外とにぎやかな小与島。南には行き交いする大きな船のエンジン音、西には瀬戸大橋を走行する車や電車の音、岩場の方に耳を澄ますと犬の鳴き声や鳥のさえずり。心地いい風が通り抜ける木陰で目を閉じると、自分はいったいどこにいるのか、うっかり分からなくなりそうです。
ポツンと一軒家|朝日放送テレビ
日時:2020年8月16日(日)19:58〜「あのポツンと一軒家は今」瀬戸内海に浮かぶ夫婦だけが暮らす島
瀬戸内海に浮かぶ島にポツンと一軒家を発見。岡山県の港で聞き込みをしたところ、その建物があるのは、地元の人が「くじら島」と呼ぶ島だった。しかし、渡船でその島へと向かってみると、その建物はキャンプ施設に改装中で、人は暮らしていないという。うなだれる捜索隊だったが、渡船の船長によると、近くに夫婦二人だけが暮らしている島があるという!その島は、香川県の小与島という小さな島だった。島全体が花崗岩でできており、かつては採石業が盛んだったが、山を掘り尽くし、現在は石を掘り出した後に残された、貯まり池が各所に点在していた。島唯一の産業がなくなり、島民たちは島を出たそうだが、島で生まれ育ったという主人は「いつもの景色が一番なんです。この島が好きなので、出るつもりはありませんね」と語っていた。あれから2年、島にはどんな変化があったのだろうか!?
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