「仁徳天皇陵」として宮内庁が管理する国内最大の前方後円墳を含む、大阪府の「百舌鳥・古市(もず・ふるいち)古墳群」が、世界文化遺産に登録されます。

A UNESCO committee has decided to register a group of ancient burial mounds in Osaka pref., Japan as a World Cultural Heritage site. The Mozu-Furuichi Tumulus Clusters which span the cities of Sakai, Habikino and Fujiidera, consist of 49 mounds built between the late 4th and 5th centuries. Among them is a keyhole-shaped tomb, which the Imperial Household Agency considers to be the mausoleum of Emperor Nintoku.

百舌鳥・古市古墳群
住所:大阪府堺市北区百舌鳥西之町2-3-357-1 [GoogleMap]
住所:大阪府羽曳野市誉田 [GoogleMap]
築造時期:4世紀後半〜5世紀後半

The Mozu-Furuichi Tumulus Clusters
Address : 2-3-357-1 Nishino town, Mozu, Sakai city, Osaka, Japan [GoogleMap]
Address : Konda, Habikino, Osaka, Japan [GoogleMap]
Age of construction : late 4th – 5th century


2007年07月27日撮影 (国土地理院)
写真右上の最も大きな古墳は、仁徳天皇陵古墳。日本最大の古墳。5世紀前半(長さ486m)。エジプトのクフ王のピラミッド、中国の始皇帝陵と肩を並べる世界最大級の墳墓です。周辺には仁徳天皇陵の被葬者の近親者や従者を葬ったとされる小さな古墳が10基以上もあります。画面左下の履中(りちゅう)天皇陵古墳は365mは、日本で3番目の規模を誇ります。


左がいたすけ古墳、右が御廟山古墳。日本最大の規模を誇る百舌鳥古市古墳群。49基、45件の古墳で構成されています。古墳は中央や地方の有力者のお墓で、日本全国に16万基以上、3世紀中頃から6世紀後半につくられたものです。百舌鳥古市古墳群にあるのは4種類の古墳。前方後円墳、帆立貝形墳、方墳、円墳。墳墓の形と大きさは、被葬者の政治的身分の序列を表しているといわれています。


最も大きなものが前方後円墳で、鍵穴のような形状をしています。このようなとても複雑で特異な形状は日本独自のデザイン。この時代の日本には文字で残された記録がなく、都市や宮殿などの遺跡に際立ったものはありません。古墳こそが東アジア情勢において頭角を現した日本の古代王権を物語っています。


2007年08月11日撮影(国土地理院)。古市古墳群。誉田御廟山(こんだごびょうやま)古墳(応神天皇 恵我藻伏岡陵)。
Mausoleum of Emperor Ojin


1948年2月20日(昭23年)。戦後間もなく、米軍の飛行機が撮影した百舌鳥古墳郡上空。(国土地理院)

Mozu tombs – Wikipedia

Mozu kofungun is a group of kofun or tumuli in Sakai, Osaka Prefecture, Japan. Originally consisting of more than 100 tombs, less than 50% of the key-hole, round and rectangular tombs remain.

In 2010 the Mozu kofungun cluster of tumuli, along with those of Furuichi kofungun, was proposed by the Permanent Delegation of Japan to UNESCO State, Province or Region: Ōsaka Prefecture for inscription on the UNESCO World Heritage List as a cultural property under Criteria: (ii), (iii) and (iv), and approval is pending. On 6 July 2019, Mozu-Furuichi Kofun Group was inscribed as a UNESCO World Heritage Site under Criteria: (iii), (iv).

The Mozu Kofungun is located in Sakai city in southern Osaka Prefecture, on terraced land overlooking Osaka Bay. The Furuichi kofungun is located in nearby Habikino and Fujiidera cities.

In the Japanese archipelago, there are tumulis (kofuns), which are mounds of earth and stones erected over graves of the ruling class. More than 20,000 were built as monuments between the later part of the 3rd century and the 6th century. It was the peak period of building such mounds. They represent a cultural tradition which is an expression of “forms, and design of the kofun” of the sociopolitical hierarchical order and the link that was prevalent during that period between regions. This period is termed as the Kofun Period. The most proniment imperial masoleum in this cluster of tumulus are of emperor Nintoku and emperor Richu.

「百舌鳥・古市古墳群」世界文化遺産に登録決定 – NHK

「仁徳天皇陵」として宮内庁が管理する国内最大の前方後円墳を含む、大阪府の「百舌鳥・古市(もず・ふるいち)古墳群」が、世界文化遺産として登録されることがユネスコの世界遺産委員会で決まりました。

新たな世界遺産を決めるユネスコ=国連教育科学文化機関の世界遺産委員会の会議は、カスピ海沿岸のアゼルバイジャンの首都バクーで日本時間の6日午後に再開され、午後5時半すぎに、大阪府の「百舌鳥・古市古墳群」を新たに世界文化遺産として登録することを決めました。

会場で審議の様子を見守ったユネスコ日本政府代表部の山田滝雄大使と大阪府の吉村洋文知事は、ともに登録の決定を喜びました。

「百舌鳥・古市古墳群」は、大阪府の堺市と、羽曳野市、藤井寺市にまたがる、4世紀後半から5世紀後半ごろに造られた、合わせて49基の古墳からなります。

中には、宮内庁が「仁徳天皇陵」として管理し、「大山古墳」とも呼ばれる国内最大の前方後円墳も含まれています。

これらの古墳は、当時の高い造築技術を示しているほか、日本の古代国家の成り立ちを研究するうえで貴重なものとされ、今回の決定を受けて、今後、どのように保存していくのかが改めて問われることになります。

「百舌鳥・古市古墳群」の登録によって日本の世界遺産は文化遺産が19件、自然遺産が4件になります。

百舌鳥・古市古墳群
住所:大阪府堺市北区百舌鳥西之町2-3-357-1 [GoogleMap]

The Mozu-Furuichi Tumulus Clusters
Address : 2-3-357-1 Nishino town, Mozu, Sakai city, Osaka pref., Japan [GoogleMap]

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