沢木耕太郎さんの紀行小説『深夜特急』の題字や、香川県高松市の本屋『ルヌガンガ』の看板などを手がけた装丁家の平野甲賀さん(82)が、2021年3月22日に亡くなられました。ご冥福をお祈りします。朝日新聞
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「ここはいい街だな」と思うのは、いい本屋さんや映画館があることが多いです。おそらくそうしたお店が運んでくる文化的な香りが街の印象を強くつくっているのだと思います。香川県高松市の町中にある「本屋ルヌガンガ」は、取次による配本に頼らずに店主・中村勇亮さんの目利きで本を選んでいる小さな新刊書店です。 ドリンク片手にゆっくり本を選ぶことができ、イベントやワークショップも開催しています。
The “lunuganga books” is a new bookshop at Takamatsu city, Kagawa pref., Japan. Events and workshops take place at the shop. You can select books slowly with drink.
This bookshop, which offers select books, opened in the back alley of a busy shopping street in 2017. Carefully selected books in a wide range of categories are displayed in the deep space of Lunuganga. They include magazines, pocket books, picture books and zines. At the back of the bookshop is an area with tables and stair seats. It offers coffee, beer, gelato and more like a café.
Mr. Yusuke Nakamura and Mrs. Ryoko Nakamura, the owners of Lunuganga, hold reading sessions, panel sessions and other events about 10 times a month, because they want to create chances for book lovers to gather. Those events also serve as opportunities for their interactions.
While necessary books are easily available online and at large bookshops nowadays, people come to Lunuganga for the pleasure of encountering unexpected books. It seems that in the future, street bookshops like Lunuganga will be places for loose networks of books and people. (Experience Takamatsu)
本屋ルヌガンガ|香川県高松市の新刊書店
住所:香川県高松市亀井町11-13 1F 中村第二ビル [Google Maps]
時間:10:00〜19:00
電話:087-837-4646
定休:毎週火曜日
lunuganga books
Address : 11-13 Kamei town, Takamatsu city, Kagawa pref., Japan [Google Maps]
Time : 10:00-19:00
Tel : 087-837-4646
Closed : Tuesday
「貨物船のはなし」 柳原良平さん
「好きよ、喫茶店」 菊池亜希子さん
おてんばルル
植物学者・牧野富太郎さん
雑誌
なタ書の店主を題材にした漫画「FULL本屋」
香川県に関する書籍も充実。宮武外骨さん
ローカリズム宣言 内田樹さん
「親子の時間」庄野潤三さん、岡崎武志さん
「本の本: 夢眠書店、はじめます」 夢眠ねむさん
「仕事場訪問」 牧野伊三夫さん
「海駅図鑑 海の見える無人駅」 「秘島図鑑」 清水浩史さん
「愛と家事」 太田明日香さん
店内の奥のスペースが階段になっていてイベントを開催することができます。本にまつわる様々な企画がされています。
ルヌガンガのロゴは、バンドsakanaでもご活躍されている西脇一弘さんによるものです。
絵本
本屋ルヌガンガ店主 中村さん
本屋Lunuganga
「馴染みの店」という言い方があります。毎日のようにふらりと立ち寄れて、いつもの店主と軽く立ち話をしたり、友人の部屋のように不思議と落ち着く店。
地域のお客さんにあった品揃えをしていて、今日入荷したオススメの商品についてそっと耳打ちしてくれるような店。
私たちは、誰かにとっての、そうした「馴染みの本屋」でありたいと思っています。
しかしそれは、私たちが慣れ親しんできた従来の「街の本屋」とは少し違う姿をしているはずです。
私たちは「売れている本が当たり前に並んでいる」ことにこだわらず、さっと棚全体を見渡しやすいサイズ感を活かし、これまで触れることのなかった本との「未知との遭遇」の機会をお届けします。
親密さと静けさを大切にし、慌ただしい店の外とは違う時間の流れを感じられる「嵐からの隠れ家」のような空間を作っています。同時に、読書会やトークイベントなどを通じて、人々が本を通じて少しだけ繋がれたり、より深く本を楽しめるような機会も提供して行きます。
せとうちの街、高松にある本屋ルヌガンガで皆さんのご来店をお待ちしています。
本屋ルヌガンガ店主 中村
本
私たちの書店は、分野に特化した専門書店ではありません。一般的に「街の本屋」と言った時に皆さんがイメージされるような、雑誌、単行本、文庫、絵本などを幅広く扱います。
ただしベストセラーを揃えるではなく、一冊一冊店主が選んだ本を並べます。読む前から「それが何の役に立つのか」が明らかな本ではなく、純粋にその言葉の「肌触り」を味わえるような本、だけど同時に、読み終わった後に世界の風景が少し変わってしまうような本を選んでいます。
店名
「ルヌガンガ」という少し変わった響きを持つ店名は、スリランカの建築家、ジェフリー・バワが50年の年月をかけて作り上げた庭園邸宅の名前から、恐れ多くも拝借しています。ルヌガンガがバワにとって年月をかけ作り上げた理想郷であったように、私たちもこの店を時間をかけ理想郷と言えるような場に育てていきたい、という想いを込めています。
植物
店内にある、すべての植物はお買い求めいただけます。四季を彩る・植物の様々な表情を表現し、苗物、切花、多肉・観葉植物、ドライフラワーなど『日常に植物を。』をコンセプトに植物のあるライフスタイルを提案しているFlorist ryokuさんによるセレクトです。
ご購入後も植物の管理の相談なども可能です。
本屋ルヌガンガ|香川県高松市の新刊書店
住所:香川県高松市亀井町11-13 1F 中村第二ビル [Google Maps]
時間:10:00〜19:00
電話:087-837-4646
定休:毎週火曜日
lunuganga books
Address : 11-13 Kamei town, Takamatsu city, Kagawa pref., Japan [Google Maps]
Time : 10:00-19:00
Tel : 087-837-4646
Closed : Tuesday
The Lunuganga Estate was the country house of the renowned Sri Lankan architect Geoffrey Bawa.
The estate had been used as a cinnamon estate during the Dutch era and then a rubber plantation under the British. In 1948, the small house in the estate was given on rent to the local tax collector. In 1949 newly qualified lawyer Geoffrey Bawa bought it from its owner intending to convert the estate bungalow into a weekend house and create a tropical version of a European renaissance garden. The 6.1 ha (15 acres) property is located on the banks of the Dedduwa Lake, in Bentota. Bawa named the estate Lunuganga, which in Sinhala means Salt River. Recognising his lack of architectural knowledge Bawa returned to England to study architecture. After qualifying as an architect he returning to Ceylon in 1958 and joined the architectural practice of Edwards, Reid and Beggs.
Bawa continued to develop the house and gardens at Lunuganga for forty years, until his death in May 2003. Bawa was cremated on the Cinnamon Hill and ashes buried there.
The house and gardens contain many works from artists such as Donald Friend and Laki Senanayake as well as artifacts from Asia and Europe.
Since Bawa’s death in 2003, Lunuganga has been managed by a group of his close friends, who form the Lunuganga Trust. The gardens are now open to the public and the buildings on the estate are run as a seasonal country house hotel.
ルヌガンガはスリランカの著名建築家ジェフリー・バワのカントリーハウスである。 この地所はオランダ統治時代はシナモン農園、続く英国統治時代はゴム農園であった。1948年にこの地所中の小さな家屋が地方収税吏に貸し出された。
1949年に弁護士としての資格を得たばかりのジェフリー・バワが、バンガローを週末住宅に転用してヨーロッパのルネサンス庭園のトロピカル版を造る目的で、この地所を購入する。 敷地面積は6.1ヘクタール(15エーカー)、ベントータ近郊のデワダ湖畔にある。
バワはこの敷地をルヌガンガと名付けたが、それはシンハラ語で「塩の川」を意味する。建築的素養のないことを認識したバワは英国に戻って建築を勉強し、資格を取得して1958年にセイロンに帰って来ると、エドワード、レイド、ベッグスという建築家とともに実務に携わり、他方では2003年5月のその死まで、40年にわたってルヌガンガに手を入れ続けた。最終的にシナモンヒルで火葬され、そこに永眠することになる。
建物と庭園には、ドナルド・フレンドやラキ・セナナヤケといった芸術家の作品やアジアやヨーロッパからのさまざまな文物が置かれ、2003年のバワの死後、彼の親友からなるルヌガンガ財団によって庭園は一般公開され、建物はカントリー・ハウス・ホテルとして運営されてきている。
柏原隆子
先日香川大学教育学部附属小学校の授業の一環として本の帯を作っていただいた大東愛子の祖母です。
素晴らしい本屋さんを知ることができてとても嬉しく思いました。私は子供の頃から本が大好きでした。今も本屋さんでいろいろな本をみて、買って、読んでいます。
高松に行く機会があれば、必ずお伺いします。今はコロナで、他県に行くことが出来ず、残念です。
最後になりましたが、ありがとうございました。
柏原隆子