空中貸します [Link]
土地ない都心 屋外駐車場の上を活用
愛知万博の環境ビジネスプランのコンテストで準グランプリを受賞した
都心の駐車場の上空のオープンスペースを使うというアイディアが東京新聞の記事になっていました。
都市河川の上空、歴史的建造物の上空、つぶれたガソリンスタンド、空き家や空き倉庫。
再開発が進み飽和状態にある都心においては
何も建てられていない場所はほとんどありません。
あらかじめ無垢の土地が奪われた時代において、
都心の中でどこにオープンスペースを見出すのかというのは一つの大きなテーマと言えるでしょう。
安藤(安藤忠雄)さんがWTCの立替コンペの時に
“何も建設しない勇気”という話をしていましたが、
残念ながら市場経済のなかで勇気だけでは実現不可能な問題です。
コンペ時のこのアイディアも緑化して空中公園をつくるというアイディアだったようですが、
建設費や駐車場のオーナーにとってのメリットが少ないなどの理由で
今のテナントとして貸し出すという案の実現にいたったらしい。
屋外の駐車場の上にアルミとガラスの建物を造って、店舗や事務所に貸し出す。
こんなビジネスが東京で生まれた。
「空中権」を貸す駐車場のオーナーにはテナント料の一部が収入に上乗せされ、
テナントにとっては保証金などの初期負担が少なくて済むという。
過密都市・東京ならではのアイデアだが、これが広まれば都心の風景も変わることになる?
東京・八重洲ブックセンターの裏手を通り掛かると、時間貸し駐車場の上に、
ガラス張りのコンテナが浮かんでいるような光景が目に飛び込んできた。
よく見ると六本の鉄骨が駐車場から上に延び、建物を支えている。
中略
駐車場の上にコンクリートの床を築き、緑化して公園を造る最初のプランは、
駐車場のオーナーにとってのメリットが少なく、建設費もかさむことなどから断念。
別の企業でプレハブの建物にする検討を重ねたものの、
やはりプレハブの購入費の高さなどを理由に実現できなかった。
その結果、生まれた新ビジネスが「フィル・パーク」。
鉄骨を必要最低限にして駐車台数を減らすことなく建物を構築。テナント料は周辺並みにするが、
一般に何カ月分も必要とされる保証金を二カ月分に抑え、
企画・提案料一カ月分を加えた計三カ月分の初期負担で借りられる仕組みだ。
環境省などが愛・地球博(愛知万博)に合わせて昨年行った環境ビジネスプランのコンテストで
「事業性、革新性ともに圧倒的に優れた」として準グランプリ(グランプリは該当なし)にも選ばれた。
東京駅の場合のようにオープンスペースそのものに価値を見出し、
何も建設しない (代わりに周辺の建物を高層化) という選択肢も
ある意味、オープンスペースの活用法かな。
参考:
フィル・カンパニー
環境ダイナマイト!2005 準グランプリ
yousakana
水を加えるとその場で完成する緊急用シェルター
http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20050317301.html
yousakana
ベルギーに日本伝統文化の発信拠点
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/column/20060331g193v000_31.html
yousakana
SUS、設置簡単なアルミ製「海の家」
http://www.nikkei.co.jp/newpro/news/
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