日本を代表する民俗学者の一人、宮本常一さんが記録した
1950~60年代の瀬戸内海の島の風景と人々の暮らしを写した写真展が
広島県尾道市の島々で開催されています。これはぜひとも見に行きたい。
ちなみに、先日 小豆島中山で演奏があったプロの和太鼓集団 鬼太鼓座の結成にも関わっているのだとか。


写真:周防大島上空より by Hyougushi

しまなみ海道写真展 ~宮本常一があるいた瀬戸内の島と街~

日程:2011年8月5日~9月4日まで
場所:
 瀬戸田市民会館・図書館(生口島)
 芸予文化情報センター(因島)
 おのみち街かど文化館・商店街(尾道)
 市民センターむかいしま(向島)、
料金:無料
*向島 8/27、生口島 9/3まで、尾道 9/4まで

島の風景と暮らし紹介 尾道、しまなみ海道写真展始まる産経新聞

 昭和30~40年代の瀬戸内海の島の風景と人々の暮らしを撮影した、 民俗学者・宮本常一(1907~81年)の写真を中心にした「しまなみ海道写真展」が尾道市の因島と生口島で始まった。
13日からは同市商店街と向島でも開かれ、市内4会場で同時開催となる。いずれも入場無料。
 同市の歴史研究団体、尾道学研究会と宮本の生誕地の周防大島文化交流センター(山口県)などの共催。今年が没後30年になるのを機に開いた。
 このうち、因島・芸予文化情報センターでは「芸予の海と暮らし」をテーマに、
写真150点をパネル27枚で紹介。海上生活の場となった「家船」や島の大半が白く見える除虫菊の花(因島)、
頂上まで切り開かれた段々畑など、芸予地域の島の風景とそこに生きた人々の営みがとらえられている。9月4日まで。
 宮本は日本中を旅して歩き、庶民の営みを中心に民俗学研究に打ち込み、膨大な記録を残した。
離島振興や農山村の地域づくりの実践者としても知られる。
同研究会の林良司さんは「宮本の目線を通して切り取られた島の移り変わりを知ってほしい」と話す。
 その他の会場は次の通り。向島会場では塩田風景をテーマに地元の写真家の作品を紹介する。

【生口島】瀬戸田市民会館、同図書館。
9月3日まで【尾道】おのみち街かど文化館、商店街街頭展示。9月4日まで
【向島】市民センターむかいしま。27日まで。

宮本常一Wikipedia

山口県周防大島に生まれる。大阪府立天王寺師範学校(現大阪教育大学)専攻科卒業。渋沢敬三に見込まれて民俗学の道に入り、戦前から高度成長期まで日本各地をフィールドワークし続け(1200軒以上の民家に宿泊したと言われる)、膨大な記録を残した。宮本が所属したアチックミューゼアムは、後に日本常民文化研究所となり、神奈川大学に吸収されて網野善彦の活動の場となった。

柳田国男とは異なり、漂泊民や被差別民、性などの問題を重視したため、柳田の学閥からは無視・冷遇されたが、20世紀末になって再評価の機運が高まった。益田勝実は宮本を評し、柳田民俗学が個や物や地域性を出発点にしつつもそれらを捨象して日本全体に普遍化しようとする傾向が強かったのに対し、宮本は自身も柳田民俗学から出発しつつも、渋沢から学んだ民具という視点、文献史学の方法論を取り入れることで、柳田民俗学を乗り越えようとしたと位置づけている、(新版は、『説話文学と絵巻ほか 益田勝実の仕事1』に収録、ちくま学芸文庫)。
宮本が残した調査記録の相当部分は、未來社から刊行されている『宮本常一著作集』(「第50巻 澁澤敬三」が、2008年に刊行)に収められているが、ここに収められていないものも少なくない。論文「瀬戸内海の研究―島嶼の開発とその社会形成‐海人の定住を中心に」の研究と、これまでのフィールドワークの業績のため1961年に東洋大学より文学博士号を授与されている。


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参考:
島の風景と暮らし紹介 尾道、しまなみ海道写真展始まる 広島 – MSN産経ニュース
島の風景と暮らし紹介 尾道、しまなみ海道写真展始まる 広島 (産経新聞) – Yahoo!ニュース
常一撮影「しまなみ写真展」 – 中国新聞
【 観る > (2011年)尾道観光カレンダー 】 おのなび - 尾道の祭り・イベント・グルメ情報満載! / 尾道観光協会
宮本常一 – Wikipedia
宮本常一データベース
宮本常一情報サイト 周防大島郷土大学