荒波の日本海に向かって立つ旅姿。日本海に面し日本土木遺産でもある鳥取県の菊港(きくみなと)東突堤に、香川県高松市庵治町にアトリエを構えた世界的な彫刻家・流政之(ながれまさゆき)さんの彫刻『波しぐれ三度笠』があります。東京・銀座の日動画廊の長谷川徳七社長(1939年-)が、創業者の長谷川林子(1896-1985)氏の生誕地のために寄せた寄付金を基に設置されたもの。高さ4.33m 白御影石製。1989年10月建立。1995年鳥取県景観大賞受賞。

A travelling figure standing facing the rough waters of the Sea of Japan. The world-renowned sculptor Masayuki Nagare’s sculpture ‘Nami Shigure Sandogasa’ is located on the east jetty of Kiku Minato in Tottori Prefecture, which faces the Sea of Japan and is a Japan Civil Engineering Heritage Site. His studio is located in Aji town, Takamatsu city, Kagawa pref. 4.33 m high, made of white granite, erected 1989 Oct. Awarded Tottori Prefecture Landscape Grand Prize 1995.

波しぐれ三度笠
住所:鳥取県東伯郡琴浦町赤碕1570(菊港東堤) [Google Map]
アクセス:JR赤碕駅下車 徒歩約20分

Namishigure Sandogasa
Address : 1570 Akasaki, Kotoura town, Tottori pref., Japan [Google Map]
Access : Approx. 20-minute walk from JR Akazi Station

2022年4月30日撮影


ここは日本海。鳥取県琴浦町

波しぐれ三度笠
住所:鳥取県東伯郡琴浦町赤碕1570(菊港東堤) [Google Map]
アクセス:JR赤碕駅下車 徒歩約20分

Namishigure Sandogasa
Address : 1570 Akasaki, Kotoura town, Tottori pref., Japan [Google Map]
Access : Approx. 20-minute walk from JR Akazi Station

波しぐれ三度笠

この波止場の先端に建立された彫刻は、彫刻家・流政之先生が、ここ菊港にまつわる歴史に深い関心をよせられ、三体の旅姿の象を製作されました。
寛政年間に築かれた菊港は、千石船の寄港地であり、江戸時代には藩米の積み出し港として栄えた古い港です。
板子一枚下は地獄の、日本海の荒波を乗り越えて往き来した、たくましい海の男達、それを送り迎えた港の人々。そんな人々の生きざまや、哀歓を刻り上げられたのがこの彫刻「波しぐれ三度笠」です。
三度笠は旅を表わし、旅は人生そのものを表わしています。北東に向かって立つ彫刻は、見る人それぞれに深い思いをいだかせ、晴れた日、曇りの日、嵐の日、また、四季それぞれに表情を変えて我々に生きる希望と勇気を与えてくれます。
これは日動画廊の長谷川徳七社長が、御母堂林子氏の生地発展の為にと寄せられた寄付金を基に、町と県の協力によって実現したものです。

1989年10月建立
赤碕町観光協会

菊港の由来

1657年(明歴3年)の江戸大火の折、鳥取藩の藩邸が焼失してしまったため、鳥取藩では赤崎村の大庄屋役の河本長兵衛に材木の調達を命じました。
そこで、長兵衛は泉州の堺から大きな船を買い入れ、この港から材木を江戸に運びました。菊港が現在のような港に修築されたのはこの時のことです。
河本長兵衛の妻は松江城主堀尾吉晴の孫姫で、菊姫と言い、長兵衛との間にできた弥四郎は堀尾姓を名乗り、長兵衛の後を継いで海運業を営んだので、この港を次第に「菊姫の港」(菊港)と言い慣わすようになりました。
こうした史実にもとづき、新しい橋を「菊姫橋」と名づけ、欄干の模様には松江城主の堀尾家の家紋をもとにデザインしました。そして菊姫が所持していた長刀には青貝の螺鈿(らでん)細工が施してあるので、橋名板に螺鈿風の装飾を取り入れました。

とっとり旅 – 鳥取県観光旅行情報サイト

琴浦町菊港に、世界的に有名な彫刻家流政之氏の三体の石像の彫刻が、荒波の日本海を向いて立っています。この彫刻は白のみかげ石を用いたもので、高さが4.33メートルあり、昔の「旅姿」を象徴し、見る人それぞれに深い想いをいだかせ、晴れた日、雨の日、嵐の日、四季それぞれに表情を変えて我々に生きる希望と勇気を与えてくれます。