もうひとつ、アラベスクではないですが、
飾ってあったお皿の柄が気に入ったのでメモ。
スペインにも日本で言う、「益子焼」や「有田焼」のように
その地域の土や焼き方を指す陶器の名前があります。
タラベラ・デ・ラ・レイナの伝統工芸品、タラベラ焼きが有名。
その土地の土からつくられる粘土や
植物の灰や溶岩からつくられる釉薬など、
地域特性を色濃く残す陶芸の文化は、
建築の地域特性、バナキュラー(土着的)建築を考える上で興味深いです。
ところで、話はかわりますが、
アルハンブラの装飾をみていても気がついたのですが、
アラベスク(arabesque)模様には、二種類ある気がします。
ひとつは、下の写真のような
三角形や四角形をつかった直線的な幾何学。
もうひとつは、アルハンブラ宮殿でメモしたような
植物や動物の形を反復することでつくる曲線的な幾何学。
とおもって調べていたら、Wikipediaに以下の説明。
さすが、ウィッキーさん。

 ふたつのモード
 > アラベスク美術には2つのモードがある。
 > 第一は世界の秩序を支配する原理を表現している。
 > これらの原理は、物体を構造的にしっかりとしたものにし、
 > さらに拡張することによって美しくする根本原理(つまり、
 > 角度そのものや、角度が作り出す静的なかたち、
 > とくに三角形をつなぎ合わせたトラス構造)が含まれる。
 > 第一モードにおいては、いずれの反復する幾何学形式も、
 > それぞれに固有の象徴性を有している。たとえば、
 > 四角形は四つの等辺を持っているところから 、
 > 自然界の等しく重要な要素と考えられていた、
 > 「土」「空気」「火」「水」の四大元素を象徴する。
 > 四大元素のどの一つを欠いても、
 > 物質的世界(四角形に円を重ねることで表現される)は崩壊し、滅亡してしまう。
 > 第二のモードは、植物の動的な性格に基づている。
 > このモードは、生命を与える母性(女性性)を表現する。
 > 加えて、アラベスク美術の例を多く検証し、
 > 第三のモード、すなわちアラビア書道に基づくモードの存在を主張する者もいる。

参考:
スペイン・タラベラの陶器販売 ~Estudio de ceramica~ [Link]
アラベスク – Wikipedia [Link]
アラベスクとは – はてなダイアリー [Link]
スペインの陶器の街タラベラ Talavera [Link]